お針子講座8 再び!の原型編

 再び、原型編である。
 原型にもどって来たということは、双六でふりだしにもどるようなもの。
 自分の原型に不備があるからこそ、しつこくもまた舞い戻って来たのであります。

 ことの起こりは、アリスの服だった。
 下の写真にあるような、アンティーク・ドールのようなワンピースを、この間作った文化式の原型をもとに、自分で適当に作ってみたのだった。

 ああもう、アリスちゃんたら、なんてかわいいの!さすが私をSD道に引きずり込んだ出会いのSD!(親馬鹿炸裂気味。)

 話がまったくそれた…。
 服のデザインや色、生地などは、とっても好きなので、問題なかった。問題は、原型だった。
 全体に大きい感じがするし、肩がさがる。肩がさがり気味なので、自然と袖丈が長くなってしまう。
 もともとがこんな感じの服なので、これはこれでよいのだが、この先別の服を作る時に、どうしたらよいだろうか、と思っていたところ、ちょっと面白いものを見つけたのだ。

 うちにはアンティーク・ドール関係の洋書とかが箱一杯くらいある。(写真集やら型紙、スタイルブック等、いろいろ。)
 その中の一つに、アンティーク・ドールからどのようにしてぴったりのパターンを作るか、というような記事があったのだ。
 今の自分にぴったりの記事ではないか。
 ま、簡単に言ってしまえば、一番最初にやった立体裁断なんだけれど、やってみたら、最初にやった時よりも、うまく出来たので、ここに掲載することにした。

 本にのっていたのは、このようなものだった。
 支点の同じ円を大小書いて、半分にわったものだ。
 これを、SDの首の前後にあてて、首と肩のラインを決めてしまう、というやり方だ。

 なんだ、こんなものか、と思うかもしれないが、これで一気に首と肩の線が解決できるんだよ。
 私にしては収穫だった。

 あとは、前にやったのと同じだ。とったラインと中心線(この線を身体の中心にあわせる)を書いた布をSDにあて、袖ぐり、ウエスト、バスト、ヒップなどを書き込んでいく。
 また、身体の線にあわせて、待ち針をとめ、胸や背中のダーツもとった。
 これは、それらを書き込んだあと、切り取ったもの。

 その布をもとに、製図したもの。
 やはり、何度かこのような作業をやってきたので、多少は慣れてきたのかもしれない。
 なんとな〜くこんなもんでしょう、という感じの線をフリーハンドで、袖ぐり、ダーツのところで書いている。

 書いた製図をもとに、もう一度いらない布を使って、きちんと形になるかを確認。ダーツや肩線、脇線などを待ち針でとめて、SDに着せてみた。
 (どーでもいいがこれ、しわしわだよ。ものぐさぶりを発揮しているなぁ。)

 だいたい良いみたいだったので、それをもとに作りたいものの型紙を作った。
 だいぶ進化した感じだ。

 出来上がった型紙をもとに作ったのが下のワンピース。

 前は胸のところでダーツ処理(上にレースがついていて見えないが)、後ろは脇と背中に分割し、後ろ中心にボックス・プリーツを一本いれてみた。
 飾りにレースをつけ、レースのあいているところに細いリボンを通してみた。
 それから、レースでケープを作ってみた。
 布は、少してろん、とした生地だったため、全体にハリを出させようと思って、裏に接着芯を貼ってある。
 前に作った服と比べると、ずっと身体にフィットした感じとなった。
 いいぞ。やっとお針子講座らしくなってきたではないか。
 だがこれ、講座というより、自分の修行の成果を発表しているようなものだから、相変わらず人の為になっているとは思えんなぁ。ま、いっか…。

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