斜紋夜盗(ハスモンヨトウ)の幼虫

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 学名:Spodoptera litura   鱗翅目ヤガ科
成虫は体長1、5〜2cm、翅に斜めに交差して数本の淡褐色の縞模様がある。和名はこの模様に由来する。
卵は数百個が一塊りとなって葉の裏などにうみつかれ、親の鱗毛によって薄く覆われている。
卵は約4日で孵り、幼虫は約19日間で6齢までなりその後、蛹になる。蛹は約14日で羽化する。羽化後、約2日で産卵。一世代が約39日。自然状態では一年に4世代ぐらい。
暖地系の蛾で寒さには弱く、自然状態では越冬は難しい。休眠性が無いため温室内で冬も生長および活動を続ける。
発生量はその年の気候に影響され変動する。春は越冬できる数が少ないので発生は少ないが世代を重ねて秋には大量発生することがある。
幼虫は生長すると昼間は日陰や土などに潜み、主に夜間に活動する習性がある。これが「夜盗虫」の由来になる
食性は広く、野菜、花卉、果樹にまで被害が及ぶ。1010

 
葉の裏に居て葉脈と表の皮を残して食害する。被害株は屋外に吊ってあるクロウェシア属。2010年10月
撮影後「アースジェット」にて駆除
3日後に再確認したところ隣に吊ってあったゴンゴラ属にもわずかに着いていた。
すでに脱皮して大きくなり次のステージに。
分かりにくいが卵嚢の後、これ一つで数百の卵が入っていると。
始め見た時は葉がずいぶんとかすれているなと?近寄ってよく見ると数ミリの芋虫が沢山。
はじから綺麗に食害

アマガエルが3匹いて

芋虫を食べているようだがチョット間に合いそうにないので

どいてもらい殺虫剤を散布

 対策と防除方法
@ 卵塊や、卵から孵化したばかりで集団になっている幼虫を見つけたら駆除する。
A 幼虫が大きくなり昼間隠れるようになると駆除しにくくなるので、若齢幼虫のうちに防除する。
B 温室内や栽培場では、夜間に黄色蛍光灯を点灯すると忌避効果がある。



    螟 蛾(メイガ)の幼虫

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 通称 フキノメイガ、学名:Ostrinia scapulalis subpacifica  鱗翅目メイガ科
大きさ15mmぐらい、発生は年3回で、5月、7月中旬、8月中下旬にピークがある。しかし、2回以降は発生がかなり乱れる。
一般の植物には卵を葉裏に卵塊で産みつけられる。5〜7日でふ化し、ふ化幼虫は花、つぼみ、葉柄のつけ根から茎内に侵入していく。
侵入した幼虫は糞を外に出しながら、茎の内部を食い荒らし、約1カ月で蛹になる。
成虫は夜間活動し光に集まってくる、栽培場の周りに街灯などあると発生しやすい。
メイガの種類により食料品にも被害を及ぼし、精米所や製粉工場をはじめ、それらを扱う食品加工工場、飲食店、一般家庭など、あらゆるところで発生し問題となります。
また、メイガ類の幼虫は、穿孔能力(かじる能力)が強く、包装容器やビニール素材なども食い破るため、異物混入などのトラブルも多い害虫です。

 
動きは意外に早い、洋ランの場合は新葉を食害する。羽化させて確認していないのでメイガの幼虫かどうかはハッキリ分からない?
口から糸を出す。
本来は植物の茎の中に入るのだろうがパフィオの芯のところに巣を作り住んでいる。横から見ると食害の跡がある。

 対策と防除方法
@ 見つけ次第捕殺する。
A 毎年被害を受けるような場所では早めに浸透移行性剤のオルトラン水和剤を散布したり、スミチオン乳剤などを定期的に散布して防除します。

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