ほとんどの種類は、脚があって歩きまわるのは孵化したばかりの幼虫のみで、成長するにしたがって脚や触覚、眼も消失してロウ質や樹脂質の被覆物や分泌物などのカイガラに覆われ、寄生植物に定着する、排泄物により「すす病」を誘発する。
シンビの花に付いた「ミカンコナカイガラムシ」、成虫の大きさ 2.5〜5mm ワラジ状の虫で白い粉状の物をまとう、カイガラムシには珍しく成虫になってもゆっくり移動する 花茎の黒い部分はコナカイガラムシの排泄物により、すす病が出始めてる |
|
ファレノの葉の裏側に付いた「ナガオコナカイガラ」 成虫の大きさは 3〜4mm ワラジ状の虫で白い粉状の物をまとい、一対の長い尾が有る カイガラムシには珍しく成虫になってもゆっくり移動する ナガオコナカイガラムシの排泄物により、すす病を誘発しやすい | ファレノの成長点に居る「ナガオコナカイガラムシ」 |
オンシの葉に付いた「ヤシシロマルカイガラムシ」 成虫の大きさ 1.5〜2.5mm 寄生してる場所の周囲や葉の裏側は黄変し、ウイルス病と勘違いすることもある | オンシのバルブに付いた「ランシロカイガラムシ」 成虫の大きさ 1.5〜2mm 葉の裏側やバルブの薄皮の下や、地ぎわや植え込み材料が乾燥してると根の方まで寄生する カイガラムシ自体は乳白色から半透明だが群棲して白く見える |
カトレアの葉の付いてる「ヤシシロマルカイガラムシ」 寄生してる周辺部が黄変してる 表にこれだけ付いて得ると裏側はかなり付いてる | 左の葉の裏側 白いものは卵のう? |
対策と防除方法
@ バルブの薄皮の下や重なった葉の間なのに発生しやすいので、薄皮を取ったり、葉の重なりがないように注意する。
A 株を良く観察して発見しだい捕殺するか、こすり落とす、このときに古い歯ブラシを使うと植物体の表面に細かい傷をつけ、ウイルス病や他の病気の感染の原因になりやすいので、やわらかい布やガーゼ等を使う。
B 貝殻が完成する前の孵化期〜幼虫期に集中的に殺虫剤を散布する。
C 一度発生すると完全に駆除するのは難しいので殺虫剤を定期的に散布する。
殺虫剤
カルホス・・・・・残効性はあるが、やや遅効的である、安定した効果を期待できるが薄い葉の種類や高冷地産の種類は薬害を生じやすいので注意、、ほかの種類も夏の高温期の散布は薬害を起こしやすいので、夕方の気温が下がってきてから散布する。
スプラサイド・・・・・浸透性があり、温度による効果の変動が少なく、残効性も安定してるが花や蕾に薬斑が出ることも稀に有る、カイガラムシに対する効果が優れてる。