リカステ、カタセタム、シンビジュウムやデンドロビュウムなどの薄い葉の種類のランに発生しやすく、特に夏場、通風や光線を好む種類に被害が大きい。
発生すると葉のツヤがなくなり葉色が悪くなり、裏側を見るとかすり状になりスス病を併発してることが有る、激しくなると葉が軽く巻いたり、よじれる事があり、密度が高くなるとクモの巣のような糸を生じる事がある。
拡大鏡で見ると赤〜赤褐色、淡黄〜淡黄緑、乳白色で0.2〜0.4mmのダニが確認できる。
周年を通じて発生するが、特に梅雨明け頃から急速に個体数がふえ、夏の高温乾燥期に被害が大きくなる。
カタセタムの葉 表、葉のツヤがなくなり色がムラになっている 葉の縁もよれ始めてる | 葉の裏側 かなり被害が酷く、白くなりスス病が併発してる |
ハダニでも数種類いるようだがなんと言う種類だか判らない? 顕微鏡写真 50倍 | たぶん、孵化したばかりの幼虫 丸いのは卵で孵化する直前 顕微鏡写真 50倍 |
対策と防除方法
@ 密度を下げるために高温期に葉の裏にこまめに水をかける。カタセタムなど吊れる鉢は吊り、葉の裏に水がかかりやすくする。
A 発生しやすい種類は定期的に葉の裏などを観察して兆候が現れたら早めに防除する。
B 薬剤に対して抵抗性が生じやすいので同じ薬を使い続けない。薬によっては花などが奇形になる事があるので蕾などにかけないように注意する。
殺虫剤
殺ダニ剤 ・・・・・薬の種類により、卵、幼虫、成虫など効くものが違う場合があるので説明書を確認して購入する。効果の違うものを2種類混ぜて使用する事も可能なので購入する時に確認すると良い。
バロック ・・・・・この殺ダニ剤は成虫には効き目が弱く、卵、幼虫には強い効果があると言う薬です。効果が出るのに薬剤散布後多少時間がかかる。卵や幼虫は目では確認できないので丁寧に隅々までかけるのが良いようだ。Ctsm.pileatum の系統に多少薬害が出るようだが生育には影響がなさそう。
詳しくは⇒協友アグリ株式会社のバロック フロアブル
住化タケダ園芸株式会社のバロック フロアブル