水のお話(2) 源氏と平家とやもめ族(やまめ族) 私が叔父から教わったもう一つに、趣味の鮒釣りがあります。或る日、鮒釣りの本と「水、なんでも質問箱(鈴木宏明著)」を買い求めました。なんでもとあるだけに、水を様々な角度から判り易く解説した本でした。 水の汚濁を示す尺度としてBOD(生物化学的酸素要求量)が有ります。一般に有機物による汚濁を示しています。水中の有機物は、微生物の働きによって、水中の酸素を使って酸化分解され、安定な化合物に変わっていきます。このときに消費される酸素の量を、リットルあたりのミリグラム、またはPPMで示したものがBODです。 川や湖に生息する生物を観察し、調査することで、生物学的に水質を判定する一つの指標として、その基準となる<生物学的水質階級>があります。例えば、水の汚染に敏感な生物にホタルがいます。 福岡の水郷柳川は、ゲンジボタルの生息地として有名でしたが、川の汚染で姿を消し、寂しがられていました。それが再び現れるようになり、土地の人々を喜ばせました。ところがそのホタルを調べてみると、かつてのゲンジボタル(源氏)でなく、ヘイケボタル(平家)だったのです(1980年頃、著者による)。 これと同じようなことが京都の高瀬川でもありましたが、周辺の人々の取り組みによって、今ではゲンジボタルが6.7月頃には見られるそうです。しかし、残念なことに柳川では、もはやホタルを見かけることはなくなったとのことです。 それにつけても、俚諺に、男やもめにウジが涌き、女やもめ(やまめ族)に花が咲くとありますが、実に至言で、昔の人はよく言ったものと感嘆するばかりです。 第W階級に棲むといわれ、無酸素状態を生きる、やもめ族や独身族にとって、今までは、ヘモグロビンを保持することが、唯一の生存の依り処でしたが、最新の微量栄養素情報によりますと、余分に鉄を摂取することは、活性酸素障害にさらされることになり、鉄欠乏性貧血や、必要とする方以外には、勧められなくなったそうです。 やはり、私のように鮒釣りの趣味を持つようにして、いち早く、せめて第V階級に昇格することが肝要です。それとも・・・・・?
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