大きいもの(2007.6.15)


 挫折しそうなとき、疲れきったとき、いやになってしまったとき、逃避しそうになったとき、
そんなときには、広い空や、広い海、高い山、満天の星空、そんなとてつもなく大きいものに思いを馳せ、
ああ、なんて自分は小さいのだろう、なんでこんなちっぽけな事に悩んでいるんだろうと思いたい。

 そんな大きいものと、ちっぽけな自分を比較して、これじゃあいけない!このままじゃあ、ダメだぞ!
そう思って、思い直して、何とか奮起したい。


【 満天の星を見てみたまえ!!  な〜んてね!  しかし、大きくて遠い! 】 

満天の空に輝く、北極星。
なんと、この北極星は地球との距離が、430光年である。
ご存知のとおり、1光年とは、1年かかって光が届く距離である。
従って、現在見える北極星の光は、430年前に発せられた光である。

430年生きる自信のある人はいるであろうか。
たった今、北極星から発せられた光は、430年後にしかこの目には見えないのである。
今見ている北極星の光は、安土桃山時代に発せられた光である。

天の川は、銀河は、星雲は、宇宙はもっと、もっと大きい。
天の川銀河の、さらにその向こうにある星雲なんぞは、128億光年の距離があるという。
128億年生きる自信のある人はいるか?

そんなことを思うと、太陽系の中の小さな地球という星の、日本という国の、九州という島の、熊本県に住む
1生物の自分は、なんて小さくて、はかない生き物なんだろうか。
もう、つまらんことで、くよくよ悩むのは止そう!
何をそんなに、アクセクする必要があるものか!
なるようにしかならんさ!

そう思いながらも、鬱々としている自分がいる。
こりゃあ、助からんかも

(数値的なものは、文芸春秋2007,7にあった、A作家のエッセイから引用させていただきました)


   へ    へ    仕事メニューへ        エッセイメニュー        ホームに戻る。