「食べる」ということについて(2000.7.16)



戦後生まれである我々の子供時代は、「食べる」ということについてかなり貪欲であったように思う。
戦後、まだまだ、みな貧乏で、食べるものがろくに無かった頃、
私の兄なんか「○○を腹いっぱい食えたら死んでもいい」と本気で、子供ごころに思っていたらしい。

そんな貧しい子供時代に、食いたいものをろくに食えなかったせいだろうか、
食べ物に対するこだわりが、私ならびに私より先輩にあたる人達にはとても強いように思う。

今でこそ、少しお金を出せば、おおよそ食いたいものは何でも食える時代になったが、
過去に、満足に食えない時代があったからこそ、「料理、食べ物」に関する話題は、
特に酒が入ったときなどは、みんなに共通の話題として結構盛り上がるものになるのだろう。

あれはうまい。これはうまい。
あのころ食った、あれはうまかったなあ・・・・・・
などと言いながら、気心がしれた仲間と酒を飲むのである。


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