ハビリテーションとは?
 ハビリテーションとは、新生児から乳児にかけての様々な病気によって、一般的な生活が送れなくなった時などに、正常に近い状態を獲得するために治療する総称です。

 habilitationと呼ぶことは世では慣れていませんが、先天性の肢体不自由児の運動機能の改善と進歩を図るのに、rehabilitationでは異なります。
 世でrehabilitationとして治療を考えるので、肢体不自由児の治療に間違いが起きているのかも知れません。
 ハビリテーションとは、どのようなことを指しており、受けるのでしょうか?
 身体の動きや姿勢、食事や洗面などの日常作業、摂食や呼吸、心の不安定の改善、集団生活に和むなど、最も適した生活水準の達成を可能とすることによって、各子どもが自らの人生を変革していくための手段を提供していくことを目指して治療することを指します。
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1 身体の動きや姿勢
 定型発達しない乳児や、何らかの疾患によって運動制限を受けて、運動機能が通常でない乳児や幼児に対して、その運動機能の改善のために治療体操をします。治療体操のことを運動療法といいます。
 運動療法( exercise therapy )は、関節可動域回復訓練、機能回復促進訓練、歩行訓練、筋力増強訓練、心肺機能改善訓練などがあります。
 肢体不自由児に対しては、関節可動域回復訓練(ストレッチ)、機能回復促進訓練(機能訓練)、歩行訓練、筋力増強訓練、心肺機能改善訓練などの全てが行われます。
2 食事や洗面などの日常作業
 すぷーんや箸を持って食事を行う、衣服の着脱、洗面トイレ、入浴など、日常生活のいろんな作業ができなかったり不自由なとき、その指導を受けます。その指導を作業療法といいます。
 肢体不自由児の作業療法として、直接にすぷーんや箸を使い、自分の靴下や衣服の着脱、洗面などの訓練を行いますが、同じような玩具を使っての訓練もあります。
3 摂食や呼吸
 物を食べたり飲み込むことは、呼吸に大きく影響されます。乳児では摂食指導が定型発達児でも行われますが、呼吸が下手、咀嚼や飲み込みなどの嚥下が下手、口や口腔や舌の動きが悪いために、摂食指導や唇の動きなどの指導を受けます。この他にも言葉の発語や発音の指導も含めて指導を受けます。
4 心の不安定の改善
 発達障害や知的障害によって、学習がうまく進まない子どもに対して、学習の方法ややりやすい方の指導があります。小児心理指導員などによって行われます。
 指導法としては、マンツーマンの場合と集団での場合があります。その障害や個人の状況に見合って行われます。
5 集団生活に和む
 肢体不自由児を受け入れてくれる幼稚園や保育園は少なく、それでも過去と比べれば受け入れてもらえることが増えています。集団生活の経験は、社会に出て行くための一つの学習であって、たとえ肢体不自由であっても経験させたいです。
 たとえ幼稚園や保育園での受け入れができなくとも、通園での療育に通うことも集団生活の練習となります。しかし肢体不自由児の集団では、動きが乏しかったり、言葉の発声も少ないために、これらの学習はやりにくくなります。
6 その他
 ハビリテーション中には、新生児から乳児→幼児と発達成長していく過程で学ぶ全てが含まれます。
 子どもへの「しつけ」や「簡単な道徳」も含まれ、より良い子どもから大人への成長を期待して育てたいです。

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 製作 LS-CC松葉杖訓練法 湯澤廣美