花ちゃんの場合
公開 2018年09月20日
知的障害による運動発達遅滞
2歳5か月からのLS-CC松葉杖訓練の取り組み
☆ 生育歴
39週で2254gの正常分娩。
出産時はトラブルは有りませんでしたが、産まれた翌日、ミルクを飲んでも吐いてしまい、低血糖でNICUへ・・。
障害の病名はないです。原因分からず。
胃軸捻転(生理的範囲内)で、吐いてばかりで体重増加不良でした。
治療としてPTとOTと摂食指導を6か月から受けました。
PTの指導として椅子に座って足を床につける、つかまり立ちの練習。
寝返りを7か月で始めたが、首がすわったのは1歳2か月でした。
自分で座るようになったのは1歳8か月、四つ這いを始めたのが2歳でした。
鼻チューブで注入。
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∞ 2歳5か月に訓練会に参加されました。
床に座る事はでき、四つ這いも行うが、立位は嫌い。
関節可動域:特に問題となる箇所はない。足部が外反扁平。
訓練内容:立位保持の獲得。
→ 2か月後
歩行器を貸し出す。歩行器歩行の練習にはいる。
→ 3か月後
SLBを履いて、少し歩行器で歩行練習の真似ごどができた。
→ 4か月後
四つ這いで家庭の台に近づきつかまり、膝立ちから立ち上がったのこと。
→ 5か月後
家庭でつたい歩きを少しするとのこと。
両手介助で、少し歩くようになる。
→ 1年後
歩行器で少し歩くようになる。
→ 1年2か月後
歩行器で歩くようになる。
→→ その3週間後
胃瘻の手術を受ける。
→ 1年4か月後
歩行器での歩行を良く行うようになる。片手介助で、介助歩行が行える。
胃瘻の手術後、口に食べ物を少し取り入れるようになったとのこと。プリンなどを…!
→ 1年5か月後
牛丼やおでんをミキサー食にすると、口を開けて少し食べるとのこと。総量60から70g。
→→ その3週間後
SLBができあがる。
壁でのつたい歩きが可能となる。
ミキサー食を120から130g程食べるようになったとのこと。
→ 2年1ヶ月後
手をつないで歩いていると、自分から手を振りほどき、一人で歩きたがります。
最初は2〜3歩だったのが、12〜13歩、歩くようになりました!
そして歩けたら、どうだ!すごいだろう!とドヤ顔で自分で拍手!!してます。
→ 2年2ヶ月後
手をつないで歩いていると、自分から手を振りほどいて独歩を行う。30歩ほど可能か。
→ 2年3ヶ月後
床から一人で立ち上がり、独歩を行う。
階段昇降の練習に入る。詳しくは
→こちら
→ 2年4カ月後
床から一人で立ち上がり、良く歩くようになる。歩行バランスも良い。
階段の昇りはうまく指導にのれるが、降りは難しいもよう。
→ 2年6か月後
屋内は自由に歩いている!
屋外での散歩を含めて、できるだけ独歩をする機会を増やすように伝える。
→ 3年3カ月後
コロナでお会いする事はできないが、メールで状況の報告を受けました。
口からはほとんど食べなくなり、注入になってしまいましたが、注入になってから、体重と身長が伸びてきました。4月からの半年で身長が4センチ、体重が1キロ増えました。
食べる方は焦らずゆっくり進めて行こうと思います。
歩く方は、10分近く歩くようになり、歩くペースも少し早くなりました。
小学校が、肢体か知的かまだ決まりませんが、また決まりましたらご報告したいと思います。
→ 3年4カ月後
メールでの連絡が届く!
知的障害の特別支援学校に決まったようです。歩く事ができるようになったので、問題はあまり無かったようです。
胃瘻の子どもを受けるのが初めてのようで、看護師が加わるようです。
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◎ これまでの経過を振り返って・・・
保護者の感想
花が小学校に入学して半年が経ちました!
学校に入学してしばらくは、体調を崩し休みがちでしたが、ゴールデンウイーク明けには落ち着き、毎日元気に登校しています。
音楽室は3階にあり、一生懸命登っているそうです。
学年の中で一番小柄、みんなに付いていくのが大変かと思いましたが、夏休み明けには先生方から足がしっかりして歩くのが安定してきたと言われるようになりました。
階段の上りは手すりを使って一人で登っていけるようになりました。下りは嫌がることはなくなりましたが、まだ一人では難しいです。
学校は肢体と知的で悩みましたが、知的の特別支援学校に行って良かったです。
たくさん動き、お友達との関わりもあり、刺激が多く、目に見える成長が多く驚いてます。
靴が一人で履けるようになり、できる手遊びが増えました。
花の入学した知的の特別支援学校では、医ケア児は花が初めてで看護師さんを付けてもらいました。看護師さんがお休みする日だけ、1ヶ月に数日私が付き添ってます。
医ケアがあるので、スクールバスには乗れず、毎日送迎してます。
食事ですが、相変わらず食べません。家で夕飯を数口食べる程度です。
花の学校の給食は普通食しかなく、きざみ食やミキサー食がありません。
食に興味を持ってもらいたいから、お友達と同じように食べなくても給食を出してもらいたかったのですが、家で普通食を食べてないので、普通食は出せないと言われて、給食は出してもらえずです。
学校の給食形態を変えてもらうために県に要請を出してもらうように学校にお願いしてますが、まずは実績を作るように学校に言われて、家で少しでも食べるように頑張ってはいます。
この半年、学校に摂食について色々お願いしてるのですがなかなか進まずです。
やっとお友達が水分とるときに、花も同じように水筒のコップから水分を少しでも口に含むようにしてもらえるようになりました。
摂食に関しては、学校の方針は学校でむせたり食で嫌な思いをさせたくないからと、すごく慎重でなかなか私の思いを聞いてもらえずです。
花以外にも、これから摂食障害の子が入学してきたら、少しずつ変わってくれたらと思いますが。
食は長期戦で頑張ります。
花は学校に行くのが楽しいようです。
いろいろと嬉しい変化が有ったので、メールいたしました。
指導者の感想。
どうにかギリギリですが小学入学時に独歩も可能となり、知的障害の支援学校に入学する事ができました!
知的障害や染色体異常の子どもで、運動発達遅滞となった子どもが、幼い時から適切な指導を受ける事ができずに、独歩を獲得できずに肢体不自由の支援学校に入学する事も多いです。
どの子どもも、入学先を選択できる様に運動機能を改善したいです。
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製作 LS-CC松葉杖訓練法 湯澤廣美