福建省は華僑のふるさととして、数多くの華僑を送り出しています。山がちで耕地が少なく、多くの人口を抱えていたという事情に加えて、自然災害の発生、海外貿易の発展と、そうした移民を出現させる背景があったようです。
福建ゆかりの民族的英雄鄭成功が、清朝に抵抗して台湾へ渡ったときには、彼の兵士やその家族たち3万人が同行し。また太平天国の人々も、滅亡後海外へと逃れていった事もあり政治的原因から出国を余儀なくされた人々も少なくないといわれています。
地理的に6つの山脈が西から東に延び、平野部が少なく、省の95%を山地と丘陵が占めています。
海岸線は広東省に次いで3324kmと長く、山を越えて他の村へ行くよりは船で海へ乗り出す方が便利であるため古くは漢代から海外交流の歴史を持ち、泉州は宋代以降シルクロード出発点として栄え、福州・厦門も一足遅れましたが海外の貿易で世界に知られる港になりました。港は外国人の商売人で溢れ、そういった気安さが海外雄飛熱を高めていきました。又、福建省出身の華僑は、広東省に次いで1000万人を数えています。
気候的には亜熱帯に属し夏が長いため農業や林業が盛んで沿岸部は工業も盛んです。
言語は中国の4大方言のひとつの福建語ですが、北の地域と南の地域ではまったく異なった言葉(方言)を使いますが、通常は普通語で会話ができます。お年寄りの方々には普通語が通じないところもありますので注意してください
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