【鶏頭埴輪】 けいとうはにわ
太田市米沢町の「石田川遺跡」より出土した鶏形埴輪の頭部。時期は古墳時代前期末（４Ｃ末）と推定される。鶏冠の表現など一見して雄鳥とわかる写実的なつくり。
動物埴輪は古墳時代の中・後期（５Ｃ・６～７Ｃ）に多くつくられるが、鶏形埴輪は他の動物埴輪より出現する時期が早い。
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【陶棺】 とうかん
太田市藪塚町の「街道橋古墳」より出土した土師質の棺。群馬県内での出土例は少ない。本来、丸く盛り上がった蓋（ふた）があるはずだが、小片のみ残る。この古墳は昭和２６年に群馬大学が調査した。
陶棺とは、古墳時代後期～終末期に用いられた棺形式で、近畿・中国地方で現れた焼物の棺。土師質のほか、須恵質のものがある。
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【盾持ち人】 たてもちびと
太田市成塚町より出土した人物埴輪。盾を持っているものと思われる。頭には、古代に髪を結い上げるのに使われた「笄（こうがい）」が表現されている。古墳の墳丘に並べられていたと思われる。
人物埴輪は５Ｃに出現し、６Ｃに関東地方で盛んにつくられた。他
に巫女・農民・鷹匠・琴弾き・太鼓打ちなどがいる。
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【Ｓ字口縁台付甕（石田川式土器）】
えすじこうえんだいつきかめ（いしだがわしきどき）
太田市米沢町の「石田川遺跡」より出土した古式の土師器。Ｓ字状の口縁をもつ台付甕の形は、もともと東海地方西部で成立し、人の移住などによって東日本に波及した外来性の土器群とされている。「石田川式土器」は、関東西部地方における古墳文化成立期（４Ｃ前半）に位置づけられる研究上重要な土器形式である。
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【土製耳飾り】 どせいみみかざり
太田市藪塚町の「石之塔遺跡」より出土した素焼きの耳飾り。石之塔遺跡は縄文時代後期～晩期（４０００～２３００年前）の遺跡であり、ここから完形・破片を含めて１００個体以上の土製耳飾りが出土した。
この耳飾りは、透かし彫りが施され漏斗（ろうと）状である。赤色に塗られていたようである。最大径８．０㎝。耳たぶにあなをあけてはめ込んでつけたと思われる。
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【岩版】 がんばん
太田市藪塚町の「石之塔遺跡」より出土した板状の石製品。材質は凝灰岩。護符（おまもり）と考えられている。
岩版は、隅丸長方形や楕円形であり、縄文晩期に東北を起源として関東にも分布する。文様は三叉文や渦巻文で彫刻的に施される。裏側に文様はなく表裏の区別がある。意図的に欠いた例も多い。
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【注口土器】 ちゅうこうどき
太田市藪塚町の「石之塔遺跡」より出土した管状のつぎ口のある土器。注口部は欠損していたため、復元してある。
写真の土器は縄文時代晩期のものであるが、注口土器は縄文時代後・晩期に盛んに作られたようである。液体を注いだと考えられるが、これを直接、火にかけることはなかったようだ。
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