「夢」
〜父親と息子が乗った車がガソリンスタンドに入る。給油の間、父親が息子に話しかける。〜
父「お前 大きくなったら何になりたいんだ？」
息子「(億万長者）（医者）（弁護士）」
父「この頃の子供は夢がないなー！」
息子「だけどママは大喜びして、絶対になってちょうだいって言ってたよ！ パパは
（何になる）（でっかい）（自慢できる） 夢があったの？」
父 「あったサ！プロレスラーとか月光仮面とか」
息子「なってないじゃん？」
父 「簡単になれないから夢って言うんだよ」
息子 「フーン、じゃぁ 僕（超能力者）（ドラエモン）になりたい！」
父「ホー！どうして？」
息子 「大人になって（後悔してる）（こんなはずじゃなかった）（子供がいなかったら）とか言わないように未来に飛んでよーく確かめてくるんだ」
父「ママ、そんなことを言ってるんか？」
息子「パパも言ってるじゃない！喧嘩の度に！」
父「そりゃ、売り言葉に買い言葉サ」
息子「言葉って売ったり買ったりするの？」
父「喧嘩を売るってよく言うだろう？」
息子「売らないでゆずればいいのにﾈ」
父「言えてる・・・・・・・・・」
〜給油が終わり、父子の車が出てゆく。〜入れ違いにリムジンがガソリンスタンドに入って来る。 次ページ