15年後
検察庁取調室
男が取り調べを受けている。
男「贈賄容疑?証拠はあるんですか?」
林検察官「場所は赤坂の料亭。日時は5月21日。お車代として3千万円。 」
男「そ、それを、どうして?」
林検察官「今、あなたの脳がしゃべったんです」
男「そんなバカな!」
林検察官「あなたの脳のシナプスをこれが分析して音声に変える」
男「シナプス?あれ?どっかで聞いた話。おっ!ひょっとして林じゃないか?ヘッヘッヘ!
随分 出世したもんだな! それ15年前の英語翻訳機じゃないの?」
林検察官「いや!嘘発器だったんだ」
男「騙したのか?」
林検察官「お前が勝手に英語翻訳機と思いこんだんだけだ」
男「分かったよ!完敗。贈賄は全部認めます!」
男、出てゆく。助手が林の机に近づく。
助手「林さん!それ本当に嘘発見器なんですか?」
林検察官「いや、ウォークマンだよ。嘘発見器15年まえに棄てた。人間が信じられなくなるからね」
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