2012年2月4日 高橋 郷さん お話会 「震災支援の現場から」
2012年2月4日 岩手県民情報交流センター(アイーナ)6階 団体活動室で 高橋 郷さんをおむかえして講演会を行いました
高橋郷さんの講演会を終えて・・・。
高橋郷さんにお願いしてこれまでのさまざまな活動を紹介していただきました。参加者間ではそれをヒントに何らかの気づきがあったことと思います。 日本は孤立しがちなのでそうならないことを学びにアメリカに行政の勉強をしに行ってきたと話されていました。名古屋議定書(生物多様性について)についても触れ、要するに「みんないて、みんないい」という発想の議定書はもっと広くみんなから認知されても良いよね、と説明していただきました。また、NPOの強みは現場に直接関わること。弱みはたとえば物を配った後の戦略がない。配りっぱなし、ということだともおっしゃっていました。また、今回の震災では行政はデスクワークが中心になりがちで、特に初期の対応では実際にマッチできなかったエピソードも伺いました。岩手沿岸ではこれまでの慣例を重視するあまりに少々排他的になりがちな地域もあったそうです。日本の中ではそれぞれの組織がそれぞれの立場で動いていることがよくわかりましたし、地域の人たちが潤うためには官民のいろいろな組織がうまいコーディネートされるといいのだろうなぁ・・、と思いました。 当日は少ない参加者ながらもいろいろな意見や感想が出され、終了時間をオーバーするほどでした。また、「遠野まごころネット」さんからも参加をいただき、活動をご紹介いただき、我がトゥエンデとともに支援の物品が販売されました。ありがとうございました。(事務局 佐々木)
以下に参加者からのメッセージを掲載します。
- 熱のこもったお話を聞いて自分にも何かできると前向きな気持ちになれました。ありがとうございます。あまりにも人間が自然とかけ離れて生活してきたことが様々な問題を引き起こしていると思うので、どのようにしたら自然と共に生きていくことができるのかも考えていきたいと思いました。
- いろいろな支援団体があるということを知りました。震災当初からボランティアのことは頭にあったが未だに体が動かない。何らかの形で活動参加に向けて考えなければと思っている。
- 自然災害は基本的に予測できないのに現代は克服しようと完璧性を追い求めている。それに囚われ時間やお金を遣うことの愚かさを感じました。
- 今回の震災も含め、家族や親しい人を失ったことを(喪失体験)は喪の作業、仕事と言われるように個人の最も大切な課題の一つだと聞き知っていますし、実際そう思います。周囲の人たちは個人が喪の仕事を進められるように「見守り」をすることしかないように思います。
- 本当の意味で地元の人間はこれから長い年月をかけていわゆるボランティアをしていくことが大切だと思っています。ボランティアは競争ではない、と今回も郷さんがおっしゃっていて真に同感です。
- 岩手、東北の再建はこれからだと改めて思いを強くした。長期を見据えて継続的な支援を今後考えていきたい。