塗装の際には必ずいるもの。筆先にはさまざまな形や大きさがあり、たくさん持っていると便利です。特に塗装面積の狭いところなどで重宝します。筆塗りはムラが起こりやすいのであまり大きな面など(車のボディーとか)には適しません。そんなときには缶スプレーやエアブラシで塗装します。どうしても筆できれいに塗りたいのなら、塗料を少し溶剤で薄めて、できるだけ大きな平筆で塗ります。一度簡単に全体を塗ったら、完全に乾燥させ、同じことを繰り返します。スプレーほどではありませんが、均一に塗ることができます。(←かなり難しい)
 ただ色を塗るだけでなく、ほかにも泥や錆などの汚れの表現(ウェザリングという)にも使用します。

スプレー

スプレー缶
 特定の色を噴射して塗装する道具。当たり前ですが、一本のスプレー缶で色の交換はできませんし、吹き付ける塗料の量を調節することもできません。なので、たくさんの色を塗り分けたいときや、吹き付ける塗料の量を調整したいときには、塗料交換や圧力調整のできるエアブラシを買う方がいいと思います。
エアブラシ

 ・ 簡易型スプレー
   入門型スプレー


 構造が単純なので一番安いタイプのスプレー。これは単体では売っておらず、ガス缶などがセットになっているので、初めてエアブラシを使ってみたい人向き。最安価とはいっても、広い面積から狭いところまで普通に塗装ができると思います。欠点といえば塗料の吹き付け量の調整が少し難しいことや、できないわけではないのですが、極細(数ミリくらい)の塗装がし難いことなどです。

 ・ ボタン式シングルアクション

 エアブラシの種類の中で2番目?に安いもの。例外もありますが、1万円以下で買えるようです。
 エアブラシ上部にあるボタンを押すことによって塗料と一緒に空気(またはガス)を噴射します。エアブラシ後方にあるダイヤルを回すことにより、塗料の噴出量を調節します。

 ・ ボタン式ダブルアクション

 ・ 1万円前後で買えるシングルアクションの発展型。上部にあるボタンで、空気(またはガス)の圧力と塗料の量を同時に調整しながら塗装できるエアブラシ。

 ・ トリガー式

 ボタン式ダブルアクションのボタンが、拳銃の引き金のようになっているエアブラシ。引き金(トリガー)を引く量が大きいほど、噴出する空気(またはガス)と塗料の量が多くなります。
エアブラシ塗装の際の
空気、ガスの供給源

 ・ ガス缶

 何よりも値段が安いことが利点ですが、エアブラシ塗装の使用頻度が高いようならエアコンプレッサーを購入する方がいいと思います。それに、長時間ガス缶を使うと中が冷えてガスの圧力が下がってしまい、塗装しづらくなってしまいます。

 ・ エアコンプレッサー

 空気を安定して長時間供給できるので、これを買ってしまえば、かかるのは電気代だけ…なのですが、ほかにも水抜き用の器具や気圧調節器、気圧計を購入するほうがいいと思います。(それらがなくても一応塗装はできますが、長時間使用中に塗料と一緒に水を噴出すなど、塗装がやりにくくなります。)
 エアコンプレッサーの傾向として、作動音の静かなコンプレッサーは送り出す空気の圧力が低く、逆に圧力の高いものは騒音や振動が大きいようです。(もちろん例外もあります。)
 製品によって特徴がいろいろあるので買う時にはよく調べておくほうがいいと思います。

その他の塗装周辺用具


 ・ 塗装用ブース

 塗装用の換気扇のようなもので、スプレー塗装の際に飛散する有機溶剤や塗料を吸引してホースから外に排出してくれます。これがあれば室内でも安心して塗装ができます。だいたい1万円以上でブースは購入できますが、ホームセンターなどで換気扇やホースなどを買って自作すればもっと安く済むかもしれません。

 ・ 攪拌棒

 たいていの塗料は長時間放置していると層になって分離していることが多いので、色を塗る前にまず攪拌棒でかき混ぜます。よく混ぜないと違う色になったり、色が薄すぎたりなどのトラブルのもとに。攪拌棒は普通に販売されていますが、なくても混ぜることのできるものであればいろいろなもので代用できるので無理して買う必要はないと思います。

 ・ 塗料皿

 塗料を溶剤で薄めたり、混合させたりなど塗装の際(特に筆塗りのとき)には欠かせないもの。
 直径10センチ以上の大き目の皿は100円ショップで買えます。

 ・ スポイト

 水や溶剤、塗料などを適量使うのに便利です。

 ・ インジェクター

 溶剤に強い材質でできている注射器です。目盛りが付いているので塗料の濃度調整や混合に使います。使用法はそれだけではなく、プラスチック用接着剤やラッカーパテを隙間に注入することもできます。
 針先は平らに加工されていて人に刺さりにくいようになっています。(だからといって絶対に刺さらないわけではないので注意が必要です。)

 ・ 霧吹き

 中に水や溶剤を入れ、水研ぎや洗浄、塗料を薄めるときなどに使います。ただし霧吹きに溶剤を入れる場合には気をつけることがあります。それは、もの(安物のプラスチック製など)によって素材が溶け、溶剤が漏れ出すことがあります。

 ・ マスキングテープ
   マスキングゾル


 塗装の際、色を塗りたくないところに貼り付けるもの。普通のマスキングテープは割りと安く購入できます。他にも、凹凸や曲線にも貼れる伸縮性の高いマスキングテープや、貼るのではなく塗るタイプのマスキングゾルというものもあります。

 ・ 爪楊枝
   面貌


 ピンセットの代用や、はみ出した塗料のふき取り、汚し塗装などに使えます。

 ・ 割り箸
   クリップ


 塗装の際にこれらで部品を保持させて色を塗ります。手を汚さずに作業することができます。

 ・ Mr.キャップオープナー

 青色の滑り止めボトルグリップに塗料瓶を設置、黄色の本体を蓋に装着し、本体を回して開けます。本体両端の大きな穴はGXカラー、水性ホビーカラー、ガンダムカラーの蓋をはめ込む部分で、Mr.カラーは本体中央に専用の穴があります。

 今までは蓋をかなづちでたたく、ドライバーでこじ開けるなどしていたのですが、塗料瓶の蓋を合計で10個以上も破壊してしまったので購入しました。蓋開け専用の道具だけあって、とても使いやすいです。しかし、GXカラー、水性ホビーカラー、ガンダムカラー、Mr.カラー専用の道具ですので、それ以外の会社の塗料瓶には残念ながら対応していません。

 空気または高圧ガスと一緒に塗料を霧状に噴射して塗装する道具。塗料をムラなく均一に塗ることができます。しかし筆塗りのように塗りたいところだけ塗装することができないので、マスキングテープなどで色を塗りたくないところを覆わなければなりません。
 スプレー塗装の際は無風で湿度、温度の一定な室内で行うのが最適なのですが、噴射した塗料が室内に充満してしまうのでそれを排出する塗装ブース(塗装用の換気扇のようなもの)を部屋に設置する必要があります。塗装ブースを設置するのにお金や手間がかかるので、そのような余裕のないときは、晴れて気候が穏やかな日に外で塗装するのが最適でしょう。また、どこで作業するにしても、必ずマスクと保護めがねを着用するのが原則です。
 
 スプレーを大別すると、最初から決められた色が入っているスプレー缶と、色を交換できるスプレー(エアブラシ)になります。