秋の恵み その2

(今年も豊作だ 榧の実) 

 つん の掌に乗っているのは、笊いっぱい拾ってきた木の実だ。
アーモンドにも見えるこの実を知っている人、現在では意外に少ないのでは。
 秋十月、木の実も熟し収穫の季節を迎える。先日、散歩に出かけた折に神社の境内で拾ったものだ。
 近くの市民の森にある栗の木は、散歩に訪れた人達などに実だけ採られ、空毬(からいが)だけが樹下に放置されているのを見掛けるが、この実はこの姿のまま大樹の下に散り敷いていた。

 やはり、この樹脂臭のせいだろうか。また、脂(やに)が掌などにこびり付き厄介な為だろうか。



 古くから囲碁や将棋の盤材として使われている榧の木にできるかやの実。緑色の外皮を剥ぎ、アーモンドに似た堅い殻に包まれている種子を割って中身を・・、そして・・・。
 どう、食べるかって? 食べ方いろいろ御好みで。 つん だったら、極シンプルに空煎りして食塩をふって食べる。
 さて、リスになった気分で、ポリ・ポリと食べて今年の秋を感じるとするかぁ〜。

かやの木山の
北原 白秋
かやの木山の   
かやの実は    
いつかこぼれて  
ひろわれて    

山家のお婆さは
いろり端
粗朶たき 柴たき
燈つけ

かやの実 かやの実
それ 爆ぜた
今夜も雨だろ
もう寝よよ

お猿が啼くだで
早よお眠よ


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    つ ん
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