空豆(ソラマメ)
連休である。五月の風に誘われて、ぶらりとへやを出た。川沿いを二十分ほど歩いて、環状四号を渡ろうと左折した。
小道の左手に立派な長屋門を構えた農家がある。右手にはビニール・ハウスの温室なども見え長閑な雰囲気だ。
ふと、道脇に眼をやれば、空豆の花盛りだった。
「 そら豆の 花の黒き目 数知れず 」 中村草田男