彼岸花(ヒガンバナ)
九月半ばになって暑さが戻ってきたようである。やはり歳なんだろうか。
この夏、生まれて初めて夏バテと言うやつになってしまった。
何か体のだるい日が続いている上、ず〜と、お腹の具合も芳しくない。しばらく体調不良で臥せっていたが、午後遅く黄昏の迫る前に玄関を出てみた。しかし、やはり足は重く、30分ほど歩いて家に戻りかけた。
その時、西日を浴び燃立つ炎の一叢が眼に飛び込んだ。
「 草川のそよりともせぬ曼珠沙華 」 飯田蛇笏