金柑(キンカン)
昨年の暮れ辺りから寒さの厳しい日もあったが、二月の声を聞くと共にようやく寒さも峠を越えたようだ。
カラカラに乾燥しきった屋外に出て、彩りの少ない冬の小道を歩く。眼に映る散歩道の脇には冬枯れの落ち葉が吹き溜まっている。
ふと、顔をあげると路地の先、垣根の片隅に金柑の黄色い実がみえた。そう言えば明日は節分、季節も変わり目に差し掛かっているようだ。
「 金柑の食べ頃となる恵方かな 」 岸本尚毅