華鬘草(ケマンソウ)=鯛釣草(タイツリソウ)
このところの陽気で谷戸の緑も日に日に鮮やかさを増していた。小川に沿った小道を進み石段を上がった。
山門を潜り訪れた境内。爽やかな新緑が私を迎えてくれた。
ふと、足もとをみる。初めてこの花を観たのは、いつだったのだろうか。
あの夏の日に、三千メートルの高嶺で観た駒草の花にも似た華鬘草(ケマンソウ)の花。ピンクの花びらが愛らしかった。
「 鯛釣草片身づつ散る夕まぐれ 」 中野冬太