折々の花

鳳仙花(ホウセンカ)



 一台のダンプカーが駆け抜けた後、一頻りの蝉時雨。お盆休みの今日も、朝から残暑の陽射しだ。
 谷戸の末端を過ぎる四号線脇。舞いあがる埃を撫ぜる様に風が吹き抜けた。
 県道に背を向け、道端の植込みに向かって如雨露(ジョウロ)で水やりの老人。

 
あぁっ ・・・ 鳳仙花の種が弾け飛んだようだ。


  「 雲一つ遠くに浮きぬ鳳仙花 」        山田京子



    折々の花