折々の花

がまずみ


 久しぶりに鎌倉との市境界尾根を歩いてみた。今年は異常気象の影響か気温の高い日が多かったため、人通りの稀な尾根道は蜘蛛の巣が張ったままで歩き難かった。

 時折、尾根の右手下に在るゴルフコースから、林越しにゴルファーの声も聞こえてくる秋の尾根道を、野菊や杜鵑草(ホトトギス)の花を愛でながら歩いていると、がまずみの赤い実に気づいた。

 午後の陽を受け艶やかに輝く紅色の果実は、この尾根道に秋の到来を告げていた。

  「 がまずみの実を舌にのせ鳥になる  」     蓬田紀枝子



    折々の花