静寂の乳頭山



山頂直下の分岐から頂稜部を望む

山頂標識と方位盤
 昨夜秋田駒ヶ岳下山後に宿泊した国見温泉から乳頭温泉郷に移動し、大釜温泉脇の登山口そばに車を止めた。今日はここから乳頭山を目指す。今回は孫六温泉から田代岱山荘へ向い乳頭山を往復した後、田代平へと云うコースでこの登山口へ下山してくる予定である。
 天気は曇り、気温は低めであるがジメッとした感じの陽気だ。林道をしばらく進んだ後、川沿いの遊歩道の様な良い道を孫六温泉へ向う。孫六温泉脇から本格的な登山道へ入り、孫六温泉の屋根を見下ろしながら高度を稼いでいく。
 9:40 乳頭山頂3.4Km孫六温泉0.6Kmを示す道標、ここで休憩。再び湿度の高いブナ林の中を進む。やがて視界が開け10:30 田代平への分岐に到着。ここから田代岱山荘経由で乳頭山を往復してくる訳である。
 ヒナザクラの咲く湿原と別れ田代岱山荘へ。霧で煙る乳頭山と静寂の田代池を前にした田代山荘は静寂と云うより何か不気味な感じがした。今日はここまで誰にも会わず、どんより曇った空の下、聞こえるのは風の音と薮を分ける時の笹音だけである。
 11時過ぎ山頂直下の分岐に到着。ここから見る頂稜部は確かに乳頭山の名の通りである。ミネザクラの咲乱れる道を辿り11:15山頂に到着。山頂標識と方位盤のある頂は強風と濃霧の中だった。

ミネザクラ咲乱れる

イワナシの花
 下山路は田代岱の分岐より田代平へ、登山道脇に咲くイワナシの花などを愛でながら進むうちに、やがて一面のヒナザクラに埋めつくされた湿原となる。

ヒナザクラ咲く湿原
 チングルマ、ショウジョバカマなど湿原を彩る花々。池糖を縫って木道を進むうちに遥か前方に人影が・・・。今日始めて会う人に声をかける、向こうからも声が・・・何故かホットする。相手の2人組も誰にも会わないので道を間違ったかと思っていたとのこと。
 そういえば今日は月曜日だなぁ〜 この時期、この天気で、平日に入山する人は少ないのかもしれない。
 そしてその後、大釜温泉脇に止めた愛車に再会するまで、1人の登山者に会うことも無く完結した山行だった。

木道脇の
チングルマ

 煉瓦色した ショウジョバカマの花


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