北海道の旅の詩
2004.9.6
小雨にけぶる 千歳空港(こう) 北の大地に 降りたてり
初秋なれども まだ暑い カーセンターの 送迎だ
ふた夫婦の 四人旅 運転は彼 昔プロ
少し走った 町外れ 赤黄紺の 花の海
カメラ出す手も もどかしく 騒ぐ血おさえ 駆け出せリ
日高高原 まだ遥か 少しお腹も 空いてきて
飛び込みにける ラーメン屋 美人の奥は 不愛想
昼寝起こして 膨れ面 でもラーメンは うまかった
夕闇迫る 砂流川 しっとり雨で 深々と
台風九州 上陸か 十六号と  似たコース
「宿の温泉()や  心は四国  十八号」

白樺林 朝日差す 静かに明けた 高原荘
しっかり食った バイキング 記念の写真も 忘れずに
ナビが頼りの 霧の中 日高峠を 越えて行く
花の絨毯
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並木道
アイヌの村
十勝牧場  白樺の  一直線の   並木道  
十勝ワインの  ワイン城  先駆者の意思  引き継がれ
静かに眠る  ワインたち 世界にその名  (とどろ)けり
釧路湿原  どこまでも  見渡す限り  草原野
展望台の  道迷い  もと来た道を  引き返す
釧路の宿は チャランケ荘 春採湖(はるとりこ)沿の 丘の上
人柄にじむ  女将さん  すっかり心  打ち解ける
我等を追って  台風が  北海道まで  やって来て
大木を折り  なぎ倒し  五十メートル  吹き荒れる
釧路は風も  余り無く  名残惜しいが  後にする

丹頂の里   雨あがり  只今お化粧  羽つくろい
広き農地に  点在す  北風よけの   防風林
道の両側  自生する  身の(たけ)越える  巨大ふき
煮物や酢物  出てきてた  北海道の  名物か
まりも国道  直進し  阿寒湖畔で  船を待つ
アイヌ部落が  気に入った  奥方達は  どこ行った
霧の摩周湖  荒れていて  断崖や島  見えたけど
修学旅行の  女生徒等  下からの風  悲鳴上げ
美幌峠も  すさまじく  カメラも出せず  見下ろせリ
ひばりの歌碑も  時流る  白波立てる  屈斜路湖

オホーツク海の  網走に  流氷の丘  宿をとる
2段ベットの  5人部屋  まるで山小屋  蒸し暑い
若者の声  目を覚まし  時計を見ると  四時過ぎだ
木立の向こう  水平線   オホーツクの空 赤く染め
お日様顔を   (のぞ)かせる  もしも春なら  流氷が
(まばゆ)いばかり  輝いて  擦れ合う音は  メロディーか
赤く()えてる  さんご草  かもめ遊べる  網走湖
どこまで続く  一直線  広々とした  この大地
美幌峠
屈斜路湖
緑の畑
さんご草
白樺
層雲峡
「白樺や  神も宿るか  この原野」

断崖絶壁  石狩川  銀河 流星  滝二つ
滝口太陽  居座りて 写真撮らせず  目に焼きて
層雲峡は  停電で  ロープウエーイも  眠ってる
町はすっかり  死んでいて  やっとラーメン  ありつけり
層雲峡の  この宿は  ずらりと並ぶ  登山靴
大雪山の  山々よ  必ず会いに  又来よう
初めて四人  相部屋で  誰かがいびき  かくのかな
遅咲きラベンダー
車窓から
昨夜貰った  弁当を  美瑛の丘で  花見する
赤白青の  サルビヤが  ラベンダー代わり  咲き誇る
かの有名な  親子の木  ケンとメリーも  バスツアー
上富良野にも  足伸ばし 遅咲きラベンダー  尋ねけり
又も奥方  トーキビを  二人揃って  かじってる
喋って笑い  食っている  どうなってるの  この二人

厚田村へは  霧雨の  幾つも峠  超えてゆく
怒涛渦巻く  日本海  先哲生みし  片田舎
丘に建ちたる  鰊小屋  歴史語るか  屋根崩れ
色着き始じむ  稲の穂は  背がずんぐりで  倒れずに
今日は長旅   小樽まで  かんぽの宿は  温泉地
かに三昧の  最後の夜 「風雪流れ旅」  飛びだせり
みな飲まなくて  一本の  ビールで四人  酔っている
札幌ドーム
同年代の  裕次郎   記念館へも   立寄れり
札幌ドーム  横目で見  三十六号  千歳へと
韓国ブーム  空港で  石焼ビビンバ  舌づつみ
口髭伸ばし  いるせいか  空港チェック  脱がされる
噴煙上げる  浅間山  雲から頭  出していた
寄ってないよと  礼文島  利尻も招く  北の果て
「きっとまた…  北の大地に  目で合図」
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