海 南 神 社
三浦半島を語るにあたり、欠かすことが出来ないのがこの神社。
3対の狛犬ばかりではなく、歴史に満ちた神社そのものも素晴らしい。
西可能神社と共に、是非寄りたい神社です。
(神奈川県三浦市三崎4-12-11)
上の写真の手前、入口鳥居前に最初の狛犬がいます。
建立年
 天保11年庚子(1840)
作 者
 銘無し
奉 納
 中嶋屋忠治郎仁興建之 印 
江戸両子獅子タイプ
小松石で、高さは約45cm。
なかなか出来は良い。
上記神社の写真にある神橋を渡るとすぐに迎えてくれるのが、この狛犬。
建立年
 天保14癸卯(1843)
作 者
 三崎 石工 庄之助
 江戸小石川 細工人 久五郎 保広
奉 納
 蔦屋文吉 加藤平六 嶋屋吉■
 尾瀬■喜七 山田太良■■ 山田藤吉
 加藤■■  高木太右衛門 太田屋忠七
 浜田屋藤吉
 
大型。実に見事な迫力。
堂々と力強い、立派な江戸。
残した鑿の跡がイイ感じを出している。なかなかの出来。
地元の石工庄之助が、江戸から久五郎を招いて彫らせたもの思われる。
円丈分類では「江戸もじゃ」。
この見事な狛犬、実は板橋区氷川町の氷川神社のもの(弘化2年・1845)とそっくりです。
その石工銘は「小石川下富坂町 高木久兵衛」とあります。
同じ小石川ですので、久五郎と久兵衛は親子かもしれません。
親子ではないにしても、同じ工房であることは間違いないと思われます。
その狛犬の先からは境内になりますが、
ひときわ目を引くのが、御神木の大銀杏です。

説明書きによると、源頼朝公が祈願成就の紀念として寄進した手植えの銀杏で、樹齢約800年とのこと。

そして、この大銀杏の前にも狛犬がいます。
備前焼の構え獅子タイプ。
右は正面を向き、左は振り返っています。
残念ながら、建立・作者に関するものは一切ありません。
備前焼の狛犬について、そんなに多く見ている訳ではありませんが、
構えタイプは少ないのではないでしょうか。
これでやっと、拝殿へたどり着きます。
狛犬以外にも、色々と見所はあるようですので、是非お寄り下さい。