明治期建立狛犬/ぞの(2-1) 〜中島八幡神社(川崎区中島)
吉六の狛犬を紹介してきたが、残すは明治期の3対のみ。
その最後の3つをご覧下さい。
拝殿前には昭和47建立のしょうわ狛犬がいますが
よく見て下さい、この石碑の横に先代に近い状態の狛犬がいます。
これが吉六の狛犬です。(両サイドに1対)
左像は胴体、前足、顔面が破損。
右像は前足、子獅子が破損。
かなり痛ましい状態ではあるが、拝殿前のこの位置に
現役に近い先代的扱いで置かれている。
両子獅子タイプで、阿像の子獅子はオッパイを吸っている。
ご覧のように、現在は石工銘・建立年とも判読できませんが、
複数の資料から吉六の作であることは間違いありません。
下のデータは
「鶴見石工の系譜」金井晃(日本石仏協会『日本の石仏・No.32』)
によるものです。

なを、同じ境内に吉六作・天保9年の手水鉢もある。

 神社名  中島八幡神社
 住 所  神奈川県川崎市川崎区中島2-15
 石 工  石工 飯嶋吉六
 建立年  明治30年酉2月吉日(1897)
 奉 納  不 明