吉六名品狛犬(2) 〜江ヶ崎八幡神社(鶴見区江ヶ崎町)
吉六の銘の残る最も古い狛犬
見えにくいが、狛犬の後の左右大臣像も吉六の作
1700年代後半…この時期の典型的な狛犬。
ツノと宝珠も立派に残っています。
特別なことは何もありませんが、しっかりと良く彫れた狛犬です。
同年代の他の狛犬と比べても、髭やたてがみの表現は抜き出ています。
同じように見える尾も、良く見ると左右で微妙に彫り分けています。
吽像前肢の破損が残念ですが、名品狛犬と呼んで良い作だと思います。
これが吉六と刻まれた最古の銘

同神社の拝殿前に左右大臣像があるが、これも同年月。

これ以前では川崎区の稲毛神社に享保14年(1729)の手洗鉢がある。
飯嶋石工の祖ではあるがまだ吉六は名乗っておらず、石屋五郎右衛門の銘が刻まれている。
ただし、成願寺(鶴見区豊岡町)門前の出羽三山碑には宝暦二年 石工 五良右衛門と刻まれ、願主の一人に飯嶋吉六の名がある。

 神社名  江ヶ崎八幡神社
 住 所  神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町13
 石 工  鶴見村 飯嶋吉六
 建立年  天明8申極月吉日(1788)
 奉 納  願主 鴨志田興右エ門