久美子の 狛犬散歩
 その(20)
池上界隈・御嶽神社 〜 冬仕様の狛犬に会いに行く
っている位置が面白い。
石灯篭にぴったりと密接して、ちまっと置かれている小ぶりの狛犬だ。

目の玉が一生懸命上を向いているのは、低い台座から少しでも参拝者の目に留まりたいという自己アピールなのかもしれない。

急池上線の池上本門寺に向かう途中、御嶽(おんたけ)駅を下車してすぐの御岳(おんたけ)神社の末社にある狛犬だ。

木曾御岳の分社として本堂が創建されたのが1831年、この狛犬の建立も天保9年(1838年)と近い。

体から尾にかけては、フジツボのようなたくさんの紋様に埋め尽くされている。
ピンと立った尾にもクルクルと巻き毛がいっぱい。
ずんぐりした太い足も、冬仕様に暖かそうにみえる。

この神社には、目の間隔が極端に離れたヒラメ顔の狛犬もいてなかなか面白いが、オリにはいっていて写真にうまく収まらないのが残念。

御岳神社(東京都大田区北嶺町37)  

                             大野久美子 2005年第50号より