三浦一族の本拠地・衣笠城跡の狛犬

日本さくら名所百選の一つ、衣笠公園の近くに往古三浦半島を支配した三浦一族の本拠地・衣笠城跡がある。
山城であり当時を思わす遺構は僅かだが、城内を境内とする大善寺は三浦市の学問所だったという。
昭和10年に再建した堂宇の前に一対の江戸期の狛犬がいた。


天明8年12月の奉納で、石工源ェ門とある。
顔の彫りもよいが、前脚の形と首まわりの巻き毛、尻尾の渦毛が盛り上がり重厚な逸品である。神仏習合の名残を残す一対である。


尚、本丸跡は大善寺の裏手西側の斜面にあり、物見岩がある。
また、城内の御霊神社には、お地蔵さんのように、赤い涎掛けを掛けた狛犬もいた。
現在ハイキングコースになり、城跡は大分整備されたようなので、春になったらお花見を兼ねてお出かけ下さい

                                   田辺英治  2011年82号より

追記(阿由葉)
この狛犬は西叶神社の名品狛犬と同じ石工(天明の源右衛門)による二年後の作です。
西叶神社の源右衛門狛犬については、こちらの「三浦半島の狛犬」から西叶神社をご覧下さい。

大善寺

横須賀市衣笠町28

建立年 天明8戊申年12月吉日
石  工

源ェ門

奉  納

講中 世話人 小川善五良