清涼殿の狛犬

11月10日京都御所へ行ってきました。
御即位二十年記念京都御所特別公開」の最終日。
ここで日本の狛犬の始めとなったとされる、清涼殿の狛犬を見ることが出来ました。
清涼殿の狛犬は、なぜか見ることが出来ないものと思い込んでいました。
まして写真まで撮れるとは…。

清涼殿の前は庭になっています。
沢山の参観者がいましたが、狛犬に関心のある人は少なく、ゆっくり写真を撮ることが出来ました。
一般の人は狛犬ではなく、御帳台(幕の後ろが天皇の日常の御座所、寝所)ということで見物していますし、狛犬についての説明はパンフレットにも案内板にも全くありません。

狛犬までの距離は7〜8m、大きさは60cm位に見えました。
木彫りの素晴らしい獅子・狛犬像で、金箔・銀箔が残っているようにも見えます。
これらは天皇の御帳台の前に魔除け・お守り・垂れ幕の鎮子(重石)として置かれたもの。
それがやがて、神社仏閣を守護する阿吽の狛犬とされるようになったことを思うと、感無量です。
遠い平安時代の話が身近なものなったような気がします



                                          2009年第75号より
                                           福田 博通