新発見?尾のない狛犬!
尾の無い石造参道狛犬を見つけてビックリ!
しかも、この狛犬は多くの人が見ている狛犬だった。
狛研のベテラン会員の方数人に聞いてみたが、皆さんこの狛犬は見たことがあるのに尾が無いのには気が付かなかったと云う。
これは新発見なのか?大発見なのか?!
ここ武蔵総社大國魂神社と言えば、参拝者の絶えないメジャー神社の一つ。
その参道入口大鳥居前。今頃騒いでいるのは私だけか…?
狛犬の分類では、尾の形状を最大の目安にしている。
立っているのか、下がっているのか、団扇型か、炎型か…と。
古いはじめタイプなどでは一見尾がないようでも、背中にちょろっと小さいのが貼り付いていたり、無いも同然程度だがごく小さな突起が付いたりする。
この狛犬は分類的には招魂社系ではあるが、「招魂社系尾無し」とでもしたいところだ。

ところで、尾のない狛犬がどのくらい珍しいものなのか?
色々調べてみたが、狛研八千社のデータにも見つからなかった。
ただし、「木彫り狛犬には鎌倉から室町時代初めに多少あった」と及川さんから資料と共にお教え頂いた。

実はこの狛犬、台座に

「社宝の木彫り狛犬を模して作ったもの」と刻まれている。(写真左)
確かに宝物殿の木彫り狛犬そっくりで、それには尾がない。
尾のない狛犬をご存知の方は是非御一報を!

(阿由葉記 2003年4月35号より)

宝物殿の木彫り狛犬:重要文化財・胎内に元和五年の墨書銘があるが、その作風から鎌倉時代、運慶の作とも言われている…

この重文狛犬に因んだ美味しい最中も有名です。

大國魂神社
東京都府中市宮町3-1
昭和46年(1971)7月吉日建立
設計施工 宮川石材店(株)代表宮川常吉
奉納 府中市八幡町 堀江甚兵衛