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池田が
織るもの?
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先ず、ライフワークとして『白石紙布』があります。

次に、明治時代の上州左手座繰りを使って、古代系ブランド繭から引いた無撚りの糸を、草木で染めて織る『座繰り手引き糸の生絹』。蚕が吐き出したままの形状の自然なウェーブで、縮緬のような量高の布に仕上がります。
これがメインの織物です。

最後に、僧衣や袈裟、個人様用の着尺や帯、小物などの商品。これらは、経糸に練絹を使った紬。玉糸やゼンマイ糸、節糸などの諸紬。蓮糸や麻糸などを交織に織った倭文。手押し本金糸や漆糸で織った布などが主です。縞、格子、無地、玉虫などの着やすいものです。

蓮糸は、『茄絲(煮て乾燥させた蓮糸)』が主です。2011年に古代大賀蓮から藕絲と茄絲をとりました。袈裟になるまでには、まだ当分かかりそうです。なかなか作れないでいます。

=白氏紙布=
 一般的に紙布と言われている全国に見られるホームスパンの『紙布』と違い、高級紙布です。
 現在は、江戸明治期に織られていたレベルの紙布を織るようにしています。
 ホームスパンの紙布は、丹波黒谷・島根石見、山形庄内および白鷹、新潟佐渡などで、安土桃山の頃より織られていますが、そのいずれもが、大概反故紙を利用した厚手の実用品でした。
船頭のドンザやボダラ、コデナシ、コダラ、布団皮、袴や帯、敷物などの類です。
 白石でも、家内用に、そのたぐいのものが織られていましたが、仙台藩が、家老である白石藩城主の片倉小十郎に藩命で織らせた『白石紙布』は、元真田家の侍やその妻たちが、身を清め工夫を凝らして織りあげたものです。
 仙台藩士が願い出て、白石藩士にしてもらってまで織りあげた高級品、御献上紙布です。
 真田一族は、古来より工芸に優れており、織り出される『真田の紙布』は、武具として発達をし、忍者が着用する衣類としても活用され、その布は、日本の風土に合い、着心地、さらりとした肌触り、軽さ、上品さと渋さは、将軍家や大名、大宮人が好んで着用したことが知られています。
 白石紙布は、武具の要素が強かったためか、その製法は口伝で、書き記したものは殆ど残されておりません
 白石紙布は、全国にも稀な織物であり、且つ将軍家で愛用される程の品格と品質を備えていました。

 かつて、明治天皇、貞明皇后にお買い上げ頂き、明治10年には、ウィーンで開かれた万国博覧会で賞状と賞牌が贈られました。明治22年には、ロンドンで出版されたインダストリアルジャパンに詳しい記事が掲載され、西欧に発信されました。
 ドイツでは、詳しい製法を学ぶために来日して、ペーパーヤーンの製造に着手しました。しかしながら、楮・和紙がなかったため、パルプ紙を使って化学繊維と組み合わせて作ったので、結果は悲惨なものだったとのことです。
 ですが、これが今日の日本で機械漉きの和紙を使用して、紙縒り状にした紙紐で織りあげた『紙布』の源となっているようです。
 日本民藝館には、明治時代の『紙布見本帳』が納められており、そこには9種59枚が貼付されています。(一般公開していませんので見るのは難しいと思います。)
 紙布の種類は、諸紙布・袴地・裃地・龍紋地・綾杉地・絖地(ぬめじ)・絽地・紅梅織り地、縮み地・紋綾織り地・縮緬地・その他です。まさしく織りのデパートと言われる所以かと思います。
 なので、『白石紙布』を織るためには、一にも二にも織りの腕を磨かねばなりません。

=私の織る生絹=
 上記に書きましたように、明治時代の上州左手座繰りの優れものの座繰りを使って糸を引きます。鼓車も今では手に入らないタイプのものを使っています。
 従いまして、機械撚糸のものと違い、撚りもほとんど入っていませんし、機械撚糸のような円ではなく、四角張っていて、繭が吐き出した自然のウェーブがついています。そのため、糸は細くても、織った後でスリップをおこさず、織ると独特の風合いが生まれ、薄いのにふっくらとした感じと言いましょうか、質感がとても良いものになります。
 出来るだけ生繭から引いた生繰りにしたいのですが、なかなか繭が手に入らないので、上質の乾燥繭から引くようになりました。どうしても生繰りがほしい時は、宮坂製糸さんに糸を分けていただきます。
 私の織る生絹の布は、飛鳥・天平時代の布と風合いや糸質が大変よく似ています。
 最近は、経糸に生絹と練絹を混ぜて織る座繰り手引き糸の布を織ることが多いです。経糸に勾配が不規則に入りますので、長尺を上手に織るのは大変です。

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2014年1月、最初の仕事です。
(お陰様で、2015.4 東日本伝統工芸展に入選しました。)
70D〜220Dまでの手引きの座繰りで引いた生糸を使用していま
す。
緯糸は、生繰りなので、生繭が手に入れられず、電動座繰りで引いたものを購入して、化学染料で染めました。経糸は、草木染めです。
紫は、藍の干し葉で明るめの紫を染めだしています。
特殊天秤機で、上記の生絹、明治時代の紋織り『菱緞子』を織っています。
自動シャッターで撮りました。
町田の藕絲館で、今年の夏の終わり、ハス糸の繊維取りのにお手伝いに行った時の写真です。
古代ハス『大賀ハス』の茎を煮たもので、ここから繊維を取り出し洗って乾燥します。
その繊維を糸にしたものが、『茄糸』と言われるものです。
『大賀ハス』の生の茎から繊維をとっている処です。
『藕絲』と言います。当麻寺の藕絲織りが有名ですね。
東南アジアのタイでしたでしょうか、インレー湖のほとりでお坊さんの為の布を藕絲で織っていると聞いています。
そちらのハスからは、沢山の糸が出るそうですが、『大賀ハス』は、本当に少量しか取り出せません。根気のいる作業なのと、茎が沢山必要です。
でも、インレー湖の糸よりとてもきれいです。
『大賀ハス』の葉で染めました。
秋に入ってからの染めでしたので、茶が勝っています。
夏の始めだときれいなピンクになるそうです。
『いろどり』という笹繭系のクリーム色の繭から糸を引いているところです。
あけぼの、新青白、いろどりなどを多く使っています。
座繰りは、明治頃のものです。台は、10年ほど前に大工さんに作って頂いたものです。
斉藤機料店でも購入できます。
鼓車は、今では手に入ら無いタイプのものです。
いろどり繭です。残り2kg位かと。
2013年12月に4kgほど糸にしました。
50d位のものと80d位のもの2種類です。
2013年12月、茜染めの実習の時に残った染液を染める暇なく1月中旬までペットボトルに入れて置いておいたものを使って染めました。実験ですね。
こんなに長く置いておいた染液できれいに染まるかなと心配していたのですが、少し紫がかったきれいなピンク色になりました。
茜ではないような。
インド藍を染めた後の残液で、水色、水浅黄と染めて、きれいな甕覗きが染まりました。
テレビで志村ふくみさんが、チャレンジして失敗して、灰色がかった色に上がり、『甕覗きは難しいのよね。』といった直後の事でした。
私の後を追って頑張っている生徒と一緒に染めました。
写真では、その綺麗さが伝わらないのが残念です。
5年ぶりくらいで、倉敷伝統のノッティングの椅子敷きを作っています。
久しぶりなので、手が落ちています。
先日、渋谷のヒカリエで21,000円で売っていたと聞きました。
秋に予定している個展で販売予定です。
倉敷では、18,000円だったと記憶しているのですが。
2016.1江戸唐紙の東京松屋で個展をしました。
入口の和室に紙布≠展示しました。初期の反故紙で織った8寸の帯から縮緬紙布のブラウスまでです。
本漆・手押しの本金糸の袈裟地なども一緒に。
ホールド展示です。左手の方にはバッグ・ストールなどの小物類も出しました。本金無地の帯とバッグのセットも展示しています。一生に1本ですね。左手の方は本金本漆糸の帯です。右手の方が紙布≠フ帯で、周りの仮絵羽が、座繰り手引き糸の生絹、手紬、紙布紅梅、紋紙布、縮み紙布などを展示しました。
昨年2017年の制作で、江戸時代の方法で仕上げた縮み紙布です。展覧会の後で私の着物に仕立てました。着心地は最高だと思います。ついでに来年紙布紅梅の夏用の長じゅばんを織ろうと思っています。
仕上げのシボだしで、生絹だったために草木で染めた色がかなり抜けてしまいましたが、私が着るにはちょうどよくなりました。
展覧会のホールの片隅で、紙布≠フ事を話しました。家からデスクトップのパソコン持ち込んで沢山の貴重な紙布の写真を公開しました。明治期や江戸期のものも…。
上記の縮み紙布の色が抜ける前の写真です。織り上がった布はとてもきれいで、縮ませるのがもったいなかったほどです。2017年は、縮ませないでこの柄を織ります。今、塩蔵繭の糸を精錬して、藍生葉やインド藍で染める準備をしはじめました。これよりきれいにと思っています。
今年の課題、縮緬紙布用の糸を染めました。色は、茜の赤からピンクへのグラデーションになります。
和紙糸です。箱の中にある骨董屋で見つけてきてくれたツムは、撚りかけ2〜3日で折れました。実は20年つかってきたツムが和紙を2/3ほど作ったところでポッキリ折れて、そのツム使ったんです。
後残り1/3作らなければいけないので、レプリカに近い形で作ってもらったツムに竹管を通し、最初のツムのムクロジュを外して付け替え長さを少し切り、自分で作りなおしました。撚りが5種類になってしまったので、きれいに縮むか心配をしたのですが、若干の支障できれいに縮みました。
縮緬紙布用の経糸の整経をっしているところです。以前の家では、村山大島の大きな整経台をつかっちたのですが、3年前に小さな家を購入して引っ越したので、下に置く竿整形用の整経台を吊るして使っています。糸を置く台は折り畳み式です。
縮緬紙布です。
縮むか実験したサンプル布です。大丈夫でした。反物もきれいに縮みました。ですが、整理屋さんが機械で幅だしをして巻き取ると、縮緬がほとんど伸びてしまいます。手ではできないと、搬入まで5日しかない。諦められない。寝れない為夜中インターネットで織物整理業でお召しのシボだしを出来るところを一生懸命探して、十日町で見つけました。頼んでいた整理屋さんに頭を下げて十日町に送って織らうことにしました。8/1朝10時指定で十日町に、寝ずに仮絵羽に仕立てればぎりぎり間に合うと自分を慰めています。十日町の業者さんが間に合わせてくれることを祈っています。