DEADEND |
*** コンクリートに囲まれた細い廊下だった。 何もなく薄暗いそこは、薄気味悪い肌寒さを感じずには居られない。 廊下の片隅は暗く、目を凝らしたところで何も見えず恐怖を増幅させ る。 私は元々暗闇が好きではない。 暗闇を好み、棲む者らと親交をもっていようと私は光の中を歩んでき たと思っていた。 だが、やはり私の踏み込んだ世界はそんなに甘いものではなかった らしい。 腕を伝う生暖かい血を、もう微かにしか動かない手で感じながら精一 杯の早さで走る。 唯一の救いは、廊下の端にある「EXIT」の光る文字だけだ。 あと少しでたどり着く。あと少しだ。逃げろ、逃げろ、逃げろ! …やけに遠く感じる非常出口を見据えながら、焦燥に塗れた私の思 考が弾ける。 足が重い、手が動かない、目がかすむ。 だが――――さぁ、あと数十歩もいけばこの建物から逃げられる。 その時だった。目の前に妖艶な美女と醜悪な面を被った男が現れた のは。 「あら、そんなに急いで何処に行かれるのかしら?」 「…」 どこから現れたのかも分からなかった。 ただ、絶望だけを感じ、私の意識は暗闇に没した。 **** |
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久々の背景のある絵です。つってもまだ二枚目ですが。背景とかめんどくさいし時間かかるんで、あんま描かないんですが、久々に描いてみると結構楽しかったですね。 ていうか何なんでしょうこの人達?一人は天狗みたいな仮面にスタッズのついたボロコート、さらにポン刀。もう一人はグラサン、顔に傷、巨乳、刺青、そして見ずらいですけど両手に手枷を付けてます。とてもストーリー性を感じさせる絵ですな。しかし何も考えてません。いぇーい。 まあ俺の脳内でこの二人がいつか動き回ってくれることでしょう。そしてその時、一人ニヤニヤ不気味に笑ってることでしょう。もし道ばたでブツブツと独り言を言いながら、競歩並みの早歩きをしながらニタニタしている男を見かけたら、それは俺です。 ストーリー考えてないって書いたらタカヒロさんがBBSにショートを書いてくださりました。あまりの嬉しさに無断で引用。いぇーい。 このお礼はほとばしる俺の愛と共に何らかの形で (たぶんイラスト。つーかそれ以外にない) ブチまけようと思います。 |
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