回胴地獄編
 傍白

 回胴式遊技機とは、パチンコスロットいわゆるパチスロのことであり、パチンコとともに我が国で唯一認められた民営ギャ

ンブルである。3枚のメダル(20円/枚×3枚=60円)を投入して、リール(回胴)を回し、大当たりフラグを引けば、400

枚から711枚分の換金額(8,000円〜13,500円)が得られるのだが、1時間で600回ほど回す投資スピードがあ

り、大当たりを引かなければ1時間で30,000円は失ってしまう投資額のかさむハイリスクハイリターンのギャンブルであ

る。俺は17年間なんとか大火傷を負わずにパチスロにどっぷりと漬かってきた。

 しかし、昨今のAT機能やST機能がついたより激しいパチスロには、なるべく高い設定の台に座り、長時間打ち、なお

かつヒキの強さがなければ結果がついてこないので、仕事と育児でほとんど打つ時間がなく、ようやく時間を見つけても、

空いているのはまったくでていないクソ台のみでは、勝つのは困難至極、あまりにも厳しすぎる条件である。

 このような条件で相変わらず打ち続けている俺はやはり依存症という病気なのかもしれない。


左写真は、昭和63年にわが町に登場した登場した3号機の名機山佐のスーパープラネットである。

当時では珍しいテーブル方式の制御で、リーチ数が1000くらいあった。当時は攻略本は限られてい

て、複雑な代替リーチ目が山のように捨てられていて、探せば結構落ちていた。BIG終了後の反則

わざのフルーツゲームもついていて、とにかく打っていて幸福感に酔いしれることができた台であっ

た。俺は平日は23時まで土日は9時から23時まで、月に29日は打っていた。常連との横の関係も

でき、今思うと俺はあぶなく人生を変えていたかもしれなかった。彼らは今も打っているのだろうか。   

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