「みんな、今臨職さんは誰がいい?」
係員に聞いておかないと大変なことになると思った。あのI美は本当にひどかったからな。特に課内の女影番S江に選択
権を与えておかないと課内がめちゃくちゃになる予感がした。
「誰でもいいけど、私達の仕事に役に立つ子を選んでください!」
おい、S江あんた相変わらずキツイなあ。なんでその風体で結婚できたんだろう?そのキツイ性格でその風体でだまされた男の顔を見てみたいなあ!
「じゃあ、課長は2番目の履歴書のB樹さんが好みのようだから、この子にしよう。」
「はあい。」
次の日、B樹を呼び出した。
今度は定刻に来てくれた。返事もできる。今時の若いのは返事もできないからな。
「いいですか。大事なのはおあしす運動とほうれんそうです。わかりますか?」
「・・・わかりません。」
「おはようございます。ありがとうございました。しつれいします。すみませんでした。ほうこく、れんらく、そうだんです。」
「・・・。」
「いいですか。役所は1人で仕事をしているのではないんです。1万人の職員が市民のみなさまのために奉仕しているので
す。そのためには組織として仕事をすること。組織が円滑に動くにはあいさつと報告により、円滑に人間関係が進むことが
大切なのです・・・。・・・、おい、おおい、その煙たがる顔はなんだああああああ!俺は社会の常識を話しているんだぞおおおお!説教じゃないんだ!ばかやろおおおお!」
「係長!いいな。今度のバイトは!さすがは係長だ。係長の好みはああいう子だな。覚えておくからな。」
「ええ、係長!ヒューヒュー!」
なんとかしてください。このままでは俺は病気になってしまいます。
この職場は絶対に病んでいます。
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