SPIRIT 27 退職(長文) |
「係長、私来月で止めます。」
「はあ・・・?。」
突然バイトのI美が止めると言い出した。
「I美さん、1年間の契約じゃなかったっけ?」
「はい、就職先が決まったんです。」
「それはおめでとう。」
おめでとうって、このくそ馬鹿野郎!
「係長、後任すぐ決めてもらえますよね?」
話を聞いていたZ副主任が冷たい視線でネチネチと攻撃を始めやがった。
まいった。バイトが突然止めるとは。I美のようなくされバイトが止めるのはどうでもいい。かえってラッキーだ!あいつは係のタガをがたがたにした張本人だ。遅れる、休む、働ずの三点セットの寄生虫だ。あいつの人生など知ったこそじゃない。
問題は、明日までに後任を決めなければならないことだ。今は係は1名減員の状態だ。5人のところ4人だから、1人2割増の仕事をしていることになる。その不満は、そのエネルギーはすべて俺に向かって来る。
ともかく何とかしなくては!
「I係長助けてくださいよ。」
俺は総務係長に泣きついた。
「山川係長、本当はダメなんですよ。山川係長だけですからね。秘密にしておいてくださいよ。」
「ありがとうございます。助かります。」
人間は人と人のつながりで成り立っている。
あるわ、あるわ何故こんなにと思う程の履歴書の山だ。今はこんなにも不況なのか???
怖い・・・。俺はどうしても、この中からバイトを選ばなければならないのでしょうか・・・・。
|
←BACK →NEXT |
↑TOP ↑HOME |