ス ウ ェ ー デ ン 紀 行 3    (2002年5月17日)

 朝10時に始まった第1ラウンドは、全員が終了したのは3時頃。5時の第2ラウンドが始まるまで遅い昼食休憩である。日本人は我々だけという環境でもあり、4人揃って昼食に出かける。ヴァヅテナの町を探索しながら軽食を食べられそうな小さなレストランへ。メニューはスウェーデン語なので全くわからないが適当に4品注文。しばし待つうち簡単な肉料理と野菜、あるいは大きな蒸かしポテトの皿が運ばれて来た。どれがどれだかわからないが、4人であれこれつつきながらの食事。味はまあまあ、日本人にも合うもので一安心。

 食事をしていたら雨が降り出した。かなり激しく降るものだから、ゆっくり雨宿りしていたが、4時半になったので2つの折り畳み傘に4人で会場へ引き上げると、なんだか閑散としている。盤・石も片付けられておりどこかへ引っ越してしまったようだ(汗)待つうちお迎えの車が来て、徒歩10分ぐらい離れた学校(らしい)へ。ここが来年の世界選手権の会場になるとか!この日の2局目だけIOGTが使えずにこちらになったとか。


R2 副将戦   黒:飯尾  77分
     仮先白:Vladimir Dvoeglazov(Russia2) 50分
        白40にて黒投了

 第二局はロシア2と対戦。大将にはSkurdina Jonsson Olgeという女性をたててきた。残念ながらこの女性は全敗だったが、代表メンバーの大将に女性とは驚いた。
 私は、瑞星で黒をとって研究手順を打つが、見事に穴があいていた。白32の三引きで以下の負けがカンタンに読めた(><)という完敗であった。チームもまたまた1勝3敗で、ロシア2にこれでは優勝なんてとても・・・と思わせられた。

 我がチームの試合が早めに終わったので「飯でも食いに行こう」ということになり、近くのハンバーガー屋で、肉やソーセージ料理とゲン直しのビールで乾杯。 あ!この時の食事代がメモに書いてない、割り勘にし損ねている(汗)。4000円ぐらいだったはずだが私のおごりにしておきましょう。
 ところで、用心深い私だけが成田でSEK(スウェーデンクローネ、1SEK=14.42円)に両替えして持っており、初日に着いたのが真夜中、翌日は日曜日、さらに試合が始まり1局目が3時までかかり・・と皆銀行に行くヒマがなく、5月2日にようやく銀行にいくまでSEKを持っているのは私だけという状態が4日も続いた。
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 4月30日
R3 副将戦    仮先黒:飯尾  135分
       白:Olexandr Drozd(Ukraine) 125分
        黒67にて白投了 
 白26からの鋭い攻めを土俵際で残して、後半は会心の追い詰めであった。やれやれやっと1勝。
「本当は黒17で52へ引いて勝ち」だと言われて思い出したが、対局中は全く忘れていたし思いつかなかった。白26は意外にうるさく、37のトビ三でしのげたのは運のみかも。49以下は時間をつぎ込んで必死に考えた。最後白がaに伸びて63を四々禁にしても大丈夫。49の時点でここまで読めたのは満足のいく所。


R4 副将戦   仮先黒:Martin Carlsson(Sweden2) 149分
           白:飯尾   173分!!
        黒109にて白投了
 カールソン君は22歳の長身の若者。昨年の京都大会に来日。BT24位、ブリッツ6位と早打ちで活躍した。
 得意の「疎星白番」なのに・・序盤必死に考えて必勝形を作ったのに・・追い詰めを逃して逆に攻め立てられる。80手を超えてようやくしのぎ切り、時間攻めをしながらややこしく打とうとしたら、こっちが四追いを見落としてしまった。普通に打っていれば当然満局引き分けという局面だったが、「時間切れにしてやろう」なんて姑息なことを考えたのが敗因だった。30手30分のお代わりまでして173分も使って・・・これも時間の使い方の失敗のうちであった。

 5月1日
R5 副将戦   仮先黒:飯尾  147分
     白:Petter Gardstrom(Sweden1) 148分
        白64にて黒投了
 昨年のAT5位の強敵である。(というか長谷川・奈良クラスではっきり格上)瑞星よりも打ち慣れた疎星を打つ。黒で試してみたい打ち方があったから。昨年の京都以来大きな試合に出ていないというガードストロムが、やや甘い防ぎをしてくれたので、あわや黒勝ちかと思えるぐらい猛攻したんだが、その後はミスってくれず混戦になる。黒59を打ったところでは満局模様になり、残り時間はこちらが10分、相手が1〜2分だったので「Will you make draw」と持ちかけてみたが相手は答えない。白にはまだ狙い筋があった上に、私が時計を押し忘れていた(あほでした)。5分もたってから気付いて時計を押したら、すかさず白60を打たれる。こっちも意地になってノータイムで黒61を打ったらそれが敗着・・・62と伸びて64でフクミを打たれて受け無しで投了。
 自分の甘さがイヤになった。煮えくり返る気持ちと自己嫌悪で、「もう引退しよう」(名人戦や世界戦などの大きな試合から)と本気で思った。

 幸か不幸か、次は韓国戦で絶対に負けられない試合だったので、それ以上は悩んでいるヒマがなかった。
この時点で下位は、日本、韓国、ウクライナ。韓国に負けるようだと最下位に落ちるかもしれないという状況。
  
R6 副将戦   仮先黒:Lee Yun Sub(韓 国) 40分
           白:飯尾   116分
        白38にて黒投了 
 初めて格下の相手が見つかった(笑)Lee君は22歳で二段とのこと(聞いたのは試合後だが)
 韓国チームの大将はheroabro(ネットのHN、22歳)で、韓国のホープである。heroabroとはネットで何回も対戦している。昨年5月には「負ける相手じゃないな」と思っていたのが、昨年暮れあたりからはよく負けるようになっていた。今は昨年のATに出たKim君より強いんじゃないかと思っている。実際、奈良さんを倒した。
 Lee君ともネットで対戦していたらしい。私の5勝2敗だと、向こうはよく覚えていた。(こっちはSingosというHNだけかすかに覚えていた程度)
 疎星から黒が無理な打ち方をしてきて、白の追い詰めを必死で考えていたが、なかなか見つからない。わからないままに攻めると、よけいな四伸びをしてくれたので楽勝になってしまった。Lee君、若いのにタバコすい過ぎ(笑)
 安達さんも目出たく初勝利をあげ、韓国に3−1で最下位のピンチは脱出。やれやれ本家日本が、こんな所でウロウロしているとは情けない話である。私がTunnetに負けたのが事の発端かも。。。

 5月2日
R7 副将戦   黒:Vladimir semenov(Russia1) 21分
         仮先白:飯尾 58分
        黒27にて白投了 

 明星から変化されて、軽くあしらわれた感じ・・・
ただしチームとしては、奈良さん久富さんが勝って、優勝チームから2勝をあげ、本家Japanの意地を見せた。           
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 以上一通りの対戦が終わって、日本はガッカリの6位。1と2、3と4、5と6、7と8の順位決定戦が行われることになった。最下位争いでなくてよかった。

R8=5〜6位決定戦・第1局 
       黒:Martin Carlsson(Sweden2) 77分  
        仮先白:飯尾   91分
       黒41にて白投了

 Sweden2との5位6位決定戦。再びカールソン君との対戦で、「これは借りを返さなくっちゃ」と思ったんだが。
ロシア2のDvoeglazovとの対戦でだいぶ(でしかなかったか?)分かってきた瑞星を打つ。白28は反省通りの手順で進む。黒29〜31の攻めに対して、防ぎを長考したが、読み筋通りに進んで完敗(爆)今回はこういうことが多かった。手は読めているのだが、その先の局面での優劣がつかめなかった。(これを「大局観がない」と言ふ)
 黒が33で長考中に、32の誤りに気付いていた。対局中に反省しているようでは・・・

5月3日
R9=5〜6位決定戦・第2局 
        仮先黒:Martin Carlsson(Sweden2) 140分  
          白:飯尾   148分
       白86にて白投了

 泣いても笑っても最終局。「自分らしい局を打ちましょう」とリーダーの奈良さんに発破をかけられる。
疎星でR4と同じ打ち方をしてきた。前回は白勝ちの局面だったので黒13と変化してくる。白は堅く打ち過ぎたか?一方的に攻められる展開になってしまった。「疎星でそうカンタンに黒勝ちになってたまるか」とは思ったものの、ひたすら防戦。何回フクミ手を打たれたことか!徳俵いっぱいの「土俵際のマゾ受け」の連発で必死にしのぐ。黒47の両ミセで相手は「勝った」という表情を見せたが、48の乗り手防ぎを打つと相手がフリーズした。このへん時間に追われながらも相手をよく観察していた。やっと雰囲気に慣れてきたか(遅い!)
 ここからは相手の攻めが一気に細くなり、こちらも反撃を伺う余裕ができてきた。とはいえ時間がない。時計をチラチラ見ながら、10手5分ならいけるから、それまでに残りの石を10個にしておけば!30手30分にもようやく慣れてきた(重ね重ね遅い!!)時間に追われながらも勝ちを読み切り、やっとの3勝目。『勝つことはえらいことだ』

 最後になって、ようやく自分らしい局が打てて一安心。だが苦しい5日間だった。もっと若い頃に「海外初遠征」は果たしておくべきだった、と思うが、20年前にはスウェーデンで海外初めてのRENJUが打たれたばかりだったし、外国勢は急速に力を着けたものだ。日本としては、もっともっと若い人に海外遠征を経験してもらいたい。

 来年スウェーデンにリベンジに行きます!!
(あ、さっきの引退うんぬんは、あの日だけの気の迷いですから(笑))
いっしょに行こう!という若い人募集中です!!

 ちなみに、第8回世界選手権は、2003年7月30日〜8月9日の予定だそうです。
 行こうという意欲のある人は、仕事の算段をつけておいて下さい。
 
       (いちおう完結させましたが、後、町の様子など、ヒマを見て書きます)

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