投 了 す る と い う こ と   (2001年7月14日)
先日Jgameで打っていて思ったことがあります。
成績上位者ランキングに矢口真里子なる人が、360勝0敗で出ています。これはまあ、本気にする人はいないでしょう。ご愛嬌と言うことにしておきましょう。しかし、実際に打っている人の中にも、こういうことをして勝ち数をかさ上げしている人がいるという話を、目撃者!から聞きました。
逆に、「akuma」なるHNの人は、1局で2回ずつ「降参ボタン」を押して、負け数を増やすことに努めています。
私の古い頭ではどちらも、どうも納得がいきません。
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ネット連珠が打たれていない時代には、1年で100局打てば、あきれられていました。1局の重さが違いました。
また、プロ将棋の世界に魅せられて、学生将棋界で少しばかり活躍した私は、プロの世界のことも本や新聞・雑誌でよく読みました。プロ棋士は、平均で年間40局しか指しません。羽生さんのように勝ちまくっている人で70局ぐらいです。朝から晩までかかって1局指すのですから、かなりの体力も必要です。
その、プロ棋士が一番辛いのは、負ける瞬間でしょう。形成芳しからず、逆転の望みもなくなった時点で、自分に負けを言い聞かせます。棋譜が残り(公表され)ますから、ある程度の形を作ってから投了します。その時に「負けました」あるいは「ありません」などと言うのですが、声がかすれて出ないと恥ずかしいので、水やお茶で口、のどをしめらせるそうです。
最後の場面はひとつの儀式ですから、本当に辛いのは、自分に負けを言い聞かせる時だそうです。プロは1日かかって考えてきた1局が負けと決まったときはさぞ、辛かろうと思います。私もアマチュアとはいえ、永年、勝負の世界に接してきましたから、そういうことは真似をしてきましたし、その気持ちもある程度はわかるつもりです。
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「投了する」ということは、かくも大層でしんどいことだと思っている人もいるということです。連珠界でも多くの修羅場も経験している高段者は、大なり小なり「投了の美学」を持っておられます。早めに投了するのがいいのか、最後の最後まで打つのがいいのかは、人それぞれです。
今度、高段者の対局を見る機会があれば、そういう観点からご覧になるのも一興かと思います。
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