連 珠 小 噺 5
    氏 家 お さ る・作


【21 将来は導入?】

A:この前東スポに「連珠も遂に国際化?カラー碁石で世界が変わる」という記事が出てたけど、ありゃ本当かい?

B:確かに理事会で決まる寸前まで行ったけど、結局見送られたらしいよ。理事のIさんの話によると、2週間の大議論の末、ようやく赤と青の2色を導入しようという議案が可決されかけたんだが、事務のU子ちゃんがぽつりと「あの〜、連珠世界は白黒印刷なんですけど…」と言った瞬間、理事全員が凍ったらしいよ。



【22 将来はハガキがなくなるでしょう】

A:インターネットの普及で、通信戦がEメールを通じて行われるようになったんだって?

B:そうなんだが、これが中々やっかいな問題を抱えているようでね。何でも郵政省からクレームがついたらしいよ。

A:なるほど。ハガキの売上げが減るから郵政省にとっては問題だね。

B:先日、郵政大臣がじきじきに理事長のところへ陳情に来られたらしいよ。

A:それは凄い話だね。で、やっぱりハガキの通信戦を残すことになったのかい?

B:結局、間をとってEメールとハガキを交互で出すことで決着したらしいよ。

A:どこが「間をとって」だい?



【23 思い込みの激しい男】

A:え?そこ四三かよ!そりゃ参った、投了だ。おかしいな、途中まではいい線いっていたんだと思うんだけどなぁ。

B:そんなことはないよ。

A:でも、途中までは攻めていたよな。

B:そんなことはないってば。

A:何だよ、冷たいな。それが敗者に向かって言う台詞かよ。

B:でも、まだ9手目だぜ。



【24 そんなフレーズありましたね】

A:遂に必殺技を考えたぞ!

B:ほ〜、そりゃ何だい?

A:これは強い相手とやる時に使うんだが、「満局にしませんよね」って提案するんだ。すると相手は当然「はい」と言うだろ。これを100回繰り返し、101回目に「満局にしましょうよ」と言うんだよ。すると相手はつい「はい」って答えちゃうんだ。これで満局が取れるという案配さ。名付けて「101回目のプロポーズ」。どうだ、凄いだろ?

B:101の意味はどこにあるんだ?

A:まあ、雰囲気ってやつかね。



【25 お互い弱いだけ?】

A:永遠のライバルと思っているMさんとまた満局だったよ。

B:今まで全部満局なんだって?

A:そこでだ、今度こそ決着をつけようということになって、次の対戦では盤を無限に伸ばして決着をつけることになったんだ。

(数日後)

A:ああ、俺って本当に弱いよ。

B:Mさんとの勝負に負けたのかい?

A:いや、また満局だったんだ。






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