4月6日 薔薇 - Rose -
嫌いな人の庭園の中で自由に生きるよりも、好きな人のそばで束縛されて生きるほうがマシである。
ノンフィクション
こんにちあ、KENです
これは近くて遠い場所で、変わり者の男と薔薇のように美しい乙女の御伽噺。
あるところに、薔薇のように気高く美しい女がいました。
彼女は彷徨っていました。
自分を探してくれる誰かを求めてずっと彷徨っていました。
あるところに、変わり者の男がいました。
男は見てしまったのです。
薔薇のように気高く美しい彼女を一目見てしまったのです。
男は彼女に恋をしてしまいました。
日に日に募る想い、その想いはとても綺麗で無垢な想いでした。
男は、彼女が欲しくて欲しくてたまりませんでした。
そんなある日、男は彼女を探そうと決心しました。
彼女に会うために男はいろいろ走り回りました。
彼女がいると思ったその場所に、彼女はいませんでした。
男は、必死で走りました。
連日の疲れが癒えてなくても、彼女を想う気持ちが男が動かしました。
次の彼女がいそうな場所に行ってみました。
だけど、その場所にも彼女はいませんでした。
どこ・・・どこなんだい。
君は、どこにいるんだい。
男はふと思い出しました。
もしかすると、あの場所にいるかもしれない――。
男は体の痛みも忘れて走りました。
たくさん走りました。
けれど、彼女はいませんでした。
男は身も心も疲れ果てたので、少し休憩する事にしました。
大丈夫、必ず会いに行くよ。
男は再び走りました。
傷ついた体は男を蝕み、男の気力を殺いでいきました。
ですが、男の想いはそれ以上に強いもので、男を動かすには十分でした。
男は、次の彼女のいそうな場所に着きました。
そこにも・・・彼女はいませんでした。
どうしてなんだい、どうして君はいないんだい
こんなにも君を愛しているのに、求めているのに
絶望が男を取り巻きました。
―諦めないで・・・
―私は貴方を待っているわ・・・
男は思い出しました、彼女と約束したあの場所。
最後の希望を。
男は走りました、ただ、がむしゃらに走りました。
行き着いた果て、そこに彼女は待っていました。
―やっと逢えたわね・・・
ああ・・・これからは、ずっと一緒だよ
―ええ・・・
ずっと、ずっと・・・
これで君は僕のもの。
我が愛しき――
薔薇乙女
この物語は、変わり者の男と薔薇乙女の御伽噺。
変わり者の男はどこかにいるかもしれない。
そう、あなたの画面の向こうに・・・。