今まで、縁の無かったバレンタインデーに鄭悠舜は初めて、チョコレートをもらった。

 女性からである。

黄鳳珠「柚梨、その笑い不気味だぞ」

景柚梨「ええ、そうですか?」

相変わらず山の仕事をしてるのだが、殺気と混じって変な顔つきになっていた。

 鳳珠は少々不安である。

 休憩時間、黄尚書にお茶を淹れた後、景柚梨は足早にある室を目指した。

 秀麗の所へ彼女は来てるらしいから。びっくりさせたい。

 そう、今日はホワイトデー。

 しかし、途中で、彼は、珍しい人物と遭遇した。

 茶州にいるはずのの鄭悠舜。

鄭悠舜「おや? 柚梨殿。どちらまで」

景柚梨「おや? 悠舜殿こそ、どちらへ? 貴陽においでてるとは知りませんでしたが」

鄭悠舜「…私はちょっと、ヤボ用でして」

景柚梨「…私もですよ」                           

 そして、二人は、別々の方向へ歩いていったのだが。

 数分後…二人は鉢合わせした。

「あら、お二人ともどうしたの?」

 彼女の手には、別の花が握られていて。

 二人して、玉砕。

 隠し持ってた花は出しそこないました。

「いやーなんでもないよ、どうしているかなーと顔見に来ただけなんだ」

「ええ、私もですよ」

「秀麗ちゃん、今来ますけど? 会わないんですか??」

「ああ、今日はいいや。戸部の資料を借りに来たんだ、忙しいしね」

「私も尚書に叱られますから」

 がっくりと肩をおとした二人は、そこを後に。

 彼女が持ってた花は、某方からだったとか。

 送った本人に深い意味は無かったが、
 二人は彼のもつ華に身を引いたそうな。

 沈黙は罪なり?

 おしまい。