ヤ マ メ


海に降るサクラマス、川に留まるヤマメ
 学問上サケと呼ぶ魚種はあるが、マス言う魚種はない。一般的にマスと呼ぶのはサクラマスのことで、このほか北海道や北洋でマスとはカラフトマス、琵琶湖ではビワマスを単にマスという。
 サクラマスの特徴は頭が小さく、胴、腹が張り出して高く、尾柄が太くて鱗が小さく、背鰭に大きな黒斑がある。
 他のサケ類より川に上る時期が早く春から夏で、親魚は河川内に入っても索餌し、秋に成熟し産卵する。
 卵は3ヶ月でふ化し、雪解けとともに浮上する。1〜2年川の中で過した後に降海する。
 中には一生川に留まって過すもの(陸封型)をヤマべまたはヤマメという。陸封型のものは一般にオスが多い。
 サクラマスは、母川へ向かって北上回遊するものを流し網、延縄、定置網で漁獲する。
 ヤマメは産卵期になると、体色が黒ずみ、体側に赤い横縞が数条現れてくる。
 サクラマスは全長70cmになるが、ヤマメは30cmくらいである。
 サクラマスは生の切り身を薄塩をふって焼くか、照り焼きが最高、そのほか洋風にはムニエル、フライなどにしても美味しい。