ヤ ガ ラ


矢柄のような形のヤガラ
 日本ではアカヤガラとアオヤガラの2種が知られ、タツノオトシゴに近い魚で、両者とも県内では獲られている。
 北海道以南の日本の各地、更に西太平洋や中部太平洋、インド洋に分布する。
 体は非常に細長く、ウナギやアナゴのようにくねくねと腰を振ったりせず、1本の矢のように水中を行く。
 頭は長くて角張り、眼から先は長い円筒形の吻があり、その先端に小さな口があるが、大きく開くことができない。
 アカヤガラの表面は滑らかであるが、アオヤガラの表面には小さな棘があってざらついている。また、アカヤガラの両眼の間はくぼんでいるが、アオヤガラは平坦である。
 背鰭と尻鰭は対立し、尾鰭の真中の2本が合わさって1本の糸のように伸びている。これは敵を脅すのと、触角のように敵の接近を探知するらしい。
 体色は、アカヤガラは赤褐色、アオヤガラは緑色で、体長1.5mになる。
 アオヤガラの味は劣り、食用価値はは低いが、アカヤガラは味がよく淡白で上品な味で吸い物にする。