タ    ラ


大食漢のタラ
 タラといえば県内ではスケトウダラを指すが、北海道ではマダラをいう。
 スケトウダラの名は、昔佐渡周辺で獲れたものを、佐渡のべつめいであるスケトウをつけて呼んだのが由来だという。
 マダラは上顎が下顎より長く、下顎に1本のひげを蓄え、水深250mの海底に集団で生息している。
 スケトウダラはマダラより一回り小さく、上顎より下顎の方が長い受け口で、漁獲量はマダラよりはるかに多く、資源的には貴重な魚種である。
 日本海沖全域の深海中層部でマダラより上の方に生息している。
 タラはタラ腹食べるという言葉を生むほど健啖家で、比較的成長が早く、60cm位で成熟し、15年生き、体重は20キロに達するマダラもある。
 タラ肉は鮮度が落ちると自家消化が進み、特有の臭みを生ずる。
 腹から出る精巣をシラコ、菊の花びらに似ているのでキクコともいう。また、スケトウダラの卵巣を紅葉子という。
 肉身は身離れがよく、そぼろの材料やすり身にし、チリ鍋は味格別である。