シ ロ グ チ


大きな耳石を持って鳴くシログチ
 近年学者の間ではシログチと呼ぶが、一般的にはイシモチと呼ぶ方が名が通っている。
 吻はやや短くて、先端は多少円味を帯びており、体色は淡灰褐色で口腔は白く、体長は50cmにもなる。
 シログチとニベは瓜二つの仲間で、釣り人の間では混同してイシモチとして扱っている。両種間の区別は、エラぶたに黒い大きな斑点があるシログチに対して、ニベにはこれがない。シログチは頭部に内耳に一対の大きな耳石があって、体のバランスを支える機能を持っていて、水中の餌料生物や外敵、仲間の行動によって起きる水中の変化をキャッチしている。
 シログチの耳石は、飛び抜けて大きいことから、イシモチと呼ぶようになった。
 産卵期にはウキブクロを用いて、グーグーとかなり大きな音を発する。
 シログチは水深40〜100mの中下層で、障害物の少ない砂地に大挙して群れている。
 夜釣りが主体であるが、日中海水が濁っていれば釣れる。
 肉身は白く柔らかくて、塩焼き、煮付けにする。