サ ッ パ


腹縁に稜りん河口で産卵するサッパ
 瀬戸内海ではママカリ(飯借り)と呼ぶ。
 小型の暖海系沿岸魚で泥沼底に生息し、北海道以南から日本海の全部にわたって分布し、フイリピンでも獲れる。
 内湾などに多く、県内では佐渡の加茂湖、信濃川、阿賀野川などの下流域に入る。
 ニシンを小型にしたような魚であるが、体高が高くて平たく、腹縁には鋭くて強い鱗(稜りん)が並んでいる。
 体側の鱗は大きくて円りん、側線は明らかでない。体色は背側が青緑色、腹側は銀白色で、体長は15〜20cm位。
 初夏には内湾へ来て産卵し、冬には湾の中央部の水深20〜50mあたりに生息し、プランクトンを捕食している。
 定置網、地引網でとられる。
 岡山県では名産地して、酢漬け、塩干し、みりん干しなどがある。