ナガヅカ


卵巣に要注意 ナガヅカ
 県内ではガツ、ガツナギと呼び、体は細長くてウナギ型後方で側扁している。
 頭は上から押しつぶされたようであり、眼は小さくて頭の前方背側についている。
 口は大きく斜めにつき、下顎は少し突き出している。上顎歯は小さく、下顎歯の歯は後方ほど大きい。
 えらぶたは後方へ伸び、背鰭は基底長く、えらぶたの後方から始まって尾鰭と連なっている。
 背鰭は棘だけからなり、50本以上ある。尻鰭は長く腹鰭と並行して走っていて、鱗は小円りんである。
 体色は黄褐色で黒っぽい斑紋が沢山散らばっている。背鰭に暗色縦帯がある。全長は60cmに達する。
 北方寒帯系の底魚で山陰、銚子以北の各地、オホーツク海沿岸に分布し、水深300m以浅の砂泥底に棲み、5〜6月の産卵期に接岸し産卵する。
 白身の肉はよく締まり、蒲鉾の原料にし、開き干、輪切りにして味噌汁にする。
 成熟卵巣はリポタンパクで中毒を起こし、腹痛、下痢、嘔吐がする。