ナ ベ カ


美しい割に気性が荒い ナベカ
 佐渡では“女郎(ジョロウ)”と呼んでいる。
 熱帯の海では原色の美しい魚が生息しています。その反面、佐渡や冷たい北国の海には色々の地味な魚が多く、観賞用の美しい魚は少ない。その中でもナベカは美しい魚です。
 ナベカは全長5〜6cmの小魚ですが、美しい黄の地肌に黒褐色の帯と斑紋があります。口は小さくて斜め下向きについており、下顎に大きな歯があり、手で採集すると噛みつかれ怪我をすることがある。
 子供が水遊びをするような入江の中や潮溜りの水の余り大きく動かないところにいます。
 動作は暖慢でタモ網で簡単に掬うことができます。水槽内で飼育してみると、美しい魚に似合わず気性が強く、同じナベカ同士で縄張り争いをすることがあり、狭い所にいっぱい飼育するのは無理です。
 春から産卵期で、岩穴やオオヘビ貝の殻の中を隠れ家にしていて、その中に産卵し、雄は見守っている。餌としては、ウニ類の管足を好んで食べている。