マツカサウオ


発光魚のマツカサウオ
 暖流系の沿岸魚で、北海道日本海側の南部から日本各地、台湾、オーストラリアに分布する。
 体は卵円形でごつごつしており、全体が大きくて硬い鱗に覆われていて、松かさのような外観を呈する。
 前の背鰭の3本の棘と、腹鰭の1本の棘は強大であり、鰭膜がない。
 体色は全体が黄色地で、鱗と鱗の境界は黒く縁どられている。大きさ15cmになる。
 日本海産の魚類の中では、数少ない発光魚の一種で、下顎の前方に一対の米粒のような発光腺があり、この中に発光バクテリアが共生している。
 発光することは1916年(大正5年)8月、富山県魚津水族館で停電中に見回りの職員が発見した。
 火に焙ると堅い皮が綺麗に剥け、中の肉は白身で味は良く、かまぼこの材料にもされる。