マナガツオ


関西で珍重される マナガツオ
 体は体高が高く菱形で著しく平たく、頭は小さい。口先は短くて丸く、口は小さい。歯は両顎のみで微小、えら孔は狭くて小さい。
 背鰭と尻鰭の先は、三角形状鎌のように突き出し、同型で対在している。尾鰭は上下に著しく伸びて、縁は大きくくぼんでいる。
 鱗は小さくて剥がれ易く、取れると体色は白っぽくなる。
 体色は黒みを帯びた銀灰色で、背側は濃く、全長60cmになる。
 暖海系外洋性魚で本州中部以南、シナ海、インド洋の熱帯海に分布し、大陸棚の水深100m以浅の中層を群れて生活している。
 6〜7月の産卵期には水深10〜20mの内湾で産卵し、4〜5ヶ月で体長3cmに成長し、その後沖合いへ移動する。アミ類を中心に甲殻類、多毛類を捕食する。
 肉は白身で味か良く、関西では刺身、味噌漬、照り焼きから中華料理や燻製にして食べられるが、関東ではあまり食べられない。